内容説明
M&Aで期待される、過当競争の解消ほか収益性の改善をもたらす「暗黙の共謀」はなぜ実現しないのか。日本的経営による意図せざる結果を実証的に解明。
目次
第1章 なぜM&Aは失敗するのか
第2章 既存研究の検討と仮説の導出:水平統合がもたらす暗黙の共謀研究
第3章 モデル分析:従業員重視の経営が阻害する複数市場競争による攻撃の相互自制
第4章 高い業界内の対抗度と生コン業界の値下げ圧力に苦しむセメント業界
第5章 問いと対抗仮説の検討:セメント業界におけるM&Aと価格競争
第6章 問いの細分化:どちらのM&Aに対して攻撃が行われたのか
第7章 補完的M&Aと重複的M&Aに対する競合他社の反応
第8章 補完的M&Aと重複的M&Aの違いを生み出すステークホルダー
第9章 M&A研究とステークホルダー研究の融合の可能性
著者等紹介
酒井康之[サカイヤスユキ]
帝京大学経済学部経営学科助教。1986年兵庫県生まれ。2010年一橋大学商学部商学研究科経営・マーケティング専攻卒業。2012年一橋大学大学院商学研究科経営・マーケティング専攻修士課程修了(商学)、2015年博士後期課程単位取得退学。専門は経営戦略論。成熟・衰退産業における暗黙の共謀をテーマとした研究を推進(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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