内容説明
本書は、日々の経営環境が激変し不確実性が高まるなかで、利益の最大化に管理会計がどう活用されてきたかを、福井県の総合繊維メーカーであるセーレン株式会社の事例研究をもとに明らかにしている。加えて、本書にはセーレンにおいて実際に使用されている各種フォーマットや業績評価書が数多く示されている。そのため、具体的な企業活動をイメージしながら理解することができ、実務的にも有用である。創業130年を誇る企業における管理会計のエッセンスが詰まった書。
目次
第1章 競争激化で不確実性が高まると、業績管理会計にはどのような影響があるのか?
第2章 先行研究の整理と本書の分析フレームワークの設定
第3章 試論:日本的経営・管理会計の知見は、フレームワークにどのように当てはめられるか?
第4章 研究方法と調査概要
第5章 頻繁なFFコントロールとFBコントロールを組みこんだ予算管理システム
第6章 業績管理会計を支援する日本的な生産システム:多様な改善活動と多能工育成制度を中心に
第7章 高不確実性を念頭に置いた、日本的経営のもとでの人事評価と年次計画のリンク
第8章 結論と課題:高不確実性下での日本的業績管理会計の機能メカニズム
著者等紹介
足立洋[アダチヒロシ]
県立広島大学地域創生学部准教授、博士(経済学)。1979年奈良県に生まれる。2003年京都大学経済学部卒業、2005年京都大学大学院経済学研究科修士課程修了、同年、中部電力株式会社に入社し本社経理部に配属。2010年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程学修認定退学。2010年九州産業大学商学部講師、2013年に准教授、同年、京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。2015年県立広島大学経営情報学部准教授を経て、2020年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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