内容説明
わが国においては、平成10年12月1日より施行された「特定非営利活動促進法」により、NPOに対する社会的関心が高まってきた。その契機は阪神大震災をきっかけに形成された各種のNPO団体であるとも言われている。しかし一般にこれまで研究されてきたNPOはこの法律により認められた法人のみならず多様な組織を含んでいる。NPOには雑多な活動が含まれ、社会的認知度が低い組織もあり、経営上もいろいろな問題を抱えている。NPOに関する学会も設立され、多様な学問分野から研究が始まったばかりである。本書では経営学の視点からNPOが抱える諸問題を体系的に整理し、その解決の糸口を見つけようとするものである。
目次
序章 本書の課題と構成
第1章 NPOセクターと市民民主主義
第2章 企業とNPOのフォア・フロント―「NPOと経営学」その新しい課題
第3章 福祉NPO固有の社会的機能とそれを可能にするためのマネジメント
第4章 病院経営の非営利的側面―NPOとの比較から経営学的諸問題を検討
第5章 NPOの経営学の構築―マーケティングを中心として
第6章 NPOにおける経営管理の困難さについて
著者等紹介
奥林康司[オクバヤシコウジ]
神戸大学大学院経営学研究科教授、放送大学客員教授。日本学術会議会員(第3部)
稲葉元吉[イナバモトキチ]
成城大学経済学部教授、横浜国立大学名誉教授。日本学術会議会員(第3部)
貫隆夫[ヌキタカオ]
武蔵大学経済学部教授。日本学術会議会員(第3部)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。