内容説明
本書の総論といえる第1章では、森田学説の全体像とその成立過程さらに一橋会計学の系譜との係わりを明らかにする。各論冒頭の第2章では、森田簿記理論と資産負債アプローチとの緊張した関係を明らかにする。続く各章でも、各執筆者が森田学説を手掛かりにして、既存の会計理論、概念フレームワークや会計基準における諸問題に挑む。これにより、森田先生が簿記・財務会計の領域において広範にかつ深度ある業績を残され、そして森田学説が会計学研究において時間を超えた活性を有することがご理解いただけるであろう。会計の本質を理解するための必読書である。
目次
森田学説と一橋会計学
森田簿記理論と簿記の原理および国際会計基準(資産負債アプローチ)
森田学説における貨幣資本の拘束性概念
連結会計基準の発展と森田学説
森田学説における原価主義会計
森田学説における貨幣資本概念と簿記
混合測定属性モデルの論理と課題
会計理論構築の方法―森田学説とヴァッター学説
棚卸資産の評価損と戻入れ
連結財務諸表の利用者と連結資本―米国及び国際会計基準における少数株主持分の取扱いに関する変遷を踏まえて
公会計における会計アプローチと複式簿記
ニックリッシュ勘定理論の再解釈
森田学説における尺度性理益の研究
実現主義と新収益認識基準―森田学説に依拠して
動的貸借対照評論における利益計算原則の構造―森田学説への影響を中心に
著者等紹介
安藤英義[アンドウヒデヨシ]
1943年生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位修得。現在、一橋大学名誉教授、専修大学名誉教授、商学博士
新田忠誓[ニッタタダチカ]
1944年生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位修得。現在、一橋大学名誉教授、商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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