出版社内容情報
中央銀行の制度的話題等を必要最低限にとどめ、マクロ経済学としての金融政策論を平易な言葉で解説したやさしい本格派テキスト。マイナス金利や長短金利操作等の解説を追加。
内容説明
日本経済の行方を左右する日本銀行の金融政策。近年次々に導入された新しい政策は、かつての金融政策とは枠組みが大きく異なります。金融理論の基本や中央銀行の役割をしっかりと学ぶことで、金融政策とは何かを根本から理解することを目指します。
目次
金融政策と日本経済
金融と通貨の意味
民間銀行の役割
日本銀行の役割と金融政策
日本銀行の金融調節1
日本銀行の金融調節2
金融政策の波及経路
「伝統的」金融政策―金利操作
「非伝統的」金融政策―ゼロ金利・マイナス金利・長短金利操作
「非伝統的」金融政策―量的緩和・信用緩和
「非伝統的」金融政策のまとめと今後の課題
金融政策の新たな枠組み
日本とアメリカの金融危機
システミックリスクとブルーデンス政策
著者等紹介
小林照義[コバヤシテルヨシ]
神戸大学大学院経済学研究科准教授。1976年岐阜県生まれ。2004年名古屋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cava
1
金融「論」と違い、金融「調節」といった実際的な中央銀行の取る行動を基に、金融機関はどう動いたのか、あるいは動くと思われるかといった視点で書かれていてよかった。「非伝統的」金融政策に多く割いていたから次は「伝統的」金融政策テキストを読んでいきたい2020/12/20
のら
1
民間銀行の役割から始まり日本銀行の役割、伝統的金融政策、現在行われている非伝統的金融政策まで過不足なく解説されている。あくまでも金融政策解説が中心のテキストであり、政策を論評する本ではないため、政治的な意味での立ち位置に関わらず参考になると思われる。ただ、金融政策についての初学者が最初に読む一冊としては若干難しいかもしれない。まずは、家森信善『金融論』や湯本雅士『金融政策入門』などの類書を読んでからの方が理解は進むと思う。2021/02/26