判例法理 取締役の監視義務

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  • サイズ A5判/ページ数 536p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784502247118
  • NDC分類 325.243
  • Cコード C3032

出版社内容情報



近藤 光男[コンドウ ミツオ]
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内容説明

監視義務違反については、「経営判断原則」の適用もなく、取締役は責任追及のリスクにさらされることになる。判例の流れでみれば、かつては中小企業の事案が中心だったものが、近年では内部統制など社内システムの整備と関連した、大企業をめぐるものも目立っている。社外取締役の普及で多くの方が監視義務を負うことになるなか、どのように職務を行えばよいかの規範を、過去の判例から見いだせないかというのが本書の問題意識の一つである。本書では、前著「判例法理・経営判断原則」と同様、「1・総論」として議論の全体像を総括し、「2・判例分析―整理とコメント」で185の判例を取り上げ、司法判断への分析を行っている。

目次

1 取締役の監視義務・総論(監視義務の根拠と内容;監視義務と経営裁量;内部統制システム;監視の対象となる行為とそれに対する対応;因果関係・期待可能性・他者への信頼 ほか)
2 判例分析―整理とコメント(手形割引による融資金の詐取に関する平取締役の監視義務違反について重過失が否定された事例/東京地判昭和33年11月13日・下民9巻11号2225頁・判時171号4頁;他の代表取締役が行った手形の支払いについて、すでに辞任した代表取締役の監視義務違反が認められなかった事例/最(三)小判昭和37年8月28日・裁判集民62号273頁
代表取締役による偽造手形の振出しについて他の代表取締役の監視義務違反が認められた事例/東京高判昭和39年7月31日・判時384号50頁・金法385号7頁
取締役による仕入品の不正処分について代表取締役の監視義務違反が認められた事例/東京地判昭和40年12月16日・判夕188号159頁
他の代表取締役に業務を任せきりにしていた代表取締役の監視義務違反が認められた事例/最大判昭和44年11月26日・民集23巻11号2150頁・裁判集民97号495頁・裁時534号1頁・判時578号3頁・判夕243号107頁・金判193号8頁・金法569号22頁 ほか)

著者等紹介

近藤光男[コンドウミツオ]
昭和29年東京都生まれ。昭和53年東京大学法学部卒業。同年東京大学法学部助手。昭和56年神戸大学法学部助教授。平成3年神戸大学法学部教授。平成27年関西学院大学法学部教授、神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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