内容説明
原価計算や企業予算など、管理会計として利用される概念・手続は、企業の組織風土やより広範な社会的・制度的諸条件に依存的であり、それゆえに、日本企業における管理会計は、海外で移転先の諸々の条件に合わせて変容を余儀なくされる。この場合、どのような変容が不可避とされるのか。これが本書の中心的な問題意識である。本書は、海外子会社などを含む日本企業の管理会計実践の現場を直視することによって、グローバル化の過程にある日本企業にとって新しい管理会計像に迫ろうとするものである。
目次
序章 グローバル管理会計の課題
第１章 日本企業のグローバル化に関する実態調査
第２章 国際化企業の予算管理
第３章 海外子会社の業績評価
第４章 原価企画の海外移転
第５章 国際振替価格と移転価格税制
第６章 国際化企業における資源依存関係とマネジメント・コントロール
第７章 ゼクセル社のグローバル戦略とマネジメント・コントロール・システム
第８章 ＮＥＣ社のグローバル化とマネジメント・コントロール・システム
第９章 横河電機（株）の海外事業展開と管理会計
第１０章 不二サッシ（株）のグローバル戦略と管理会計
第１１章 Ｚ社の海外事業展開と経営管理システム
終章 グローバル管理会計の現状と将来展望
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