内容説明
時価主義会計というものが、いったい、いかなるものか、その正体が世の中に正しく伝わっていないのではないだろうか。本書では、時価主義会計の「光」の部分だけでなく、「影」の部分を知ってもらう。第2版では、第6章「実体資本の維持と時価主義」を追加し、平成11年1月22日付けで公表された「金融商品に係る会計基準の設定に関する意見書」に関するコメントを、補論として掲載した。
目次
プロローグ なにが問題なのか、そして、解決の道はあるか
第1章 資産の評価と利益概念
第2章 時価とはなにか
第3章 有価証券の時価評価―株は時価でも、時価以下でも売れない
第4章 商品・製品の時価評価―カレント・コスト会計の誤解
第5章 土地の時価評価―「政治の道具」と化した会計
第6章 実体資本の維持と時価主義
第7章 時価主義会計の政治的・経済的背景
第8章 時価主義会計に代えて―原価主義会計の強化策
エピローグ 「制度」としての会計学
補論 「金融商品の時価会計基準」を読む