内容説明
かつては著作権というものに無頓着な時代もありましたが、現在は多くの人が「著作物は著作権法によって保護されており、無断で使用することは許されない」ということを知っています。しかし、「法の定める一定の要件に該当すると認められるなら、著作権者の許諾なしに著作物を利用できる」こと、そしてその要件がどういうものであるかの正しい理解は、あまり広がっていないようです。本書は、出版業やWEB関係、企業の広報部や学校関係などの方々が安心して著作物を扱えるよう、法律や判例をQ&A形式で具体的にわかりやすく解説したものです。
目次
第1章 そもそも引用とは
第2章 引用の対象=著作物とは
第3章 引用の要件とは
第4章 転載その他
第5章 引用をさらに深く「理論と判例」
第6章 パブリシティ権
第7章 平成24年「改正著作権法」の概要
著者等紹介
北村行夫[キタムラユキオ]
虎ノ門総合法律事務所弁護士。日本知的財産仲裁センター仲裁委員・調停委員、著作権法学会会員、国際著作権法学会会員、著作権情報センター会員、日本ユニ著作権センター相談員
雪丸真吾[ユキマルシンゴ]
虎ノ門総合法律事務所弁護士。著作権法学会会員。日本ユニ著作権センター相談員。慶應義塾大学芸術著作権演習1講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MOCCO
7
著作権に関わる仕事が舞い込んだので、テキストを探索中。著者は弁護士の方であり、読み応え充分だが、Q&A方式なので必要な部分だけを拾い読み可。「引用」の要件は明確な法文上の定義が無く、判例の解釈が拠りどころ。だが、実務上は有効な手段のため、適宜押さえておきたいところ。2016/01/24
Masakatsu Yamasaki
0
著作権法の引用に関して、弁護士の方が一問一答形式で説明してくださる本。適宜判例を交えながら解説が載っている。比較的分かりやすい形式ではあるが、法学部の教科書を彷彿とさせる文体を苦手とする人はいると思う。また、本書は複数の弁護士の方によって書かれた本であるため、同じような内容を説明する際にも、人によって若干説明が異なる点が分かりにくい。所謂、著作権法第32条1項の「引用」だけでなく、一般の人が引用だと誤認している「著作権法第5款 著作権の制限」の全体について触れている点が良かった。図があると更に良いと思う。2014/07/17
刹那@よめきち
0
法律ってむずかしいなぁ。2018/03/14