内容説明
知的財産の戦略的活用方法の1つであるライセンス契約に焦点を当て、ライセンスの対価であるロイヤルティをめぐる種々の実務上の論点を解説。ライセンス契約の個々の条項に関する法務上の留意点から、ロイヤルティの会計・税務処理、ロイヤルティの決め方およびその支払を確保する手法までを総合的に解説する。特に、ロイヤルティ監査を適正なロイヤルティ収入の確保のための手段として位置づけ、その現状と課題について詳説したところに特徴がある。また、ライセンス契約でしばしば問題となる独占禁止法や紛争対応について、ロイヤルティとの関連を中心に、最新の法令・事例を踏まえて実務的な観点から概説している。
目次
序章 オープンイノベーションの時代
第1章 知的財産の種類と活用
第2章 ライセンス契約の法務
第3章 ライセンス契約の会計・税務
第4章 ロイヤルティの決定
第5章 ロイヤルティ監査の実務
第6章 ロイヤルティと独占禁止法
第7章 ロイヤルティに関する紛争
著者等紹介
淵邊善彦[フチベヨシヒコ]
弁護士、TMI総合法律事務所パートナー。1964年生まれ。東京大学法学部卒業。1989年弁護士登録。西村眞田法律事務所(現西村あさひ法律事務所)入所。1995年ロンドン大学UCL法学修士号取得。2000年TMI総合法律事務所参画、2008年より中央大学ビジネススクール客員講師。主な取扱分野は、企業合併・買収(M&A)、国際企業取引、企業法務全般
吉野仁之[ヨシノヒトシ]
Japan IP Network株式会社代表取締役。1990年より10年間、BTG plc在日代表を務めた後、2000年よりQED Intellectual Property Ltd.日本・極東代表に就任。2003年、アイ・ピー・エックス株式会社の創設に際し、同社代表取締役社長に就任。2004年11月末にて同職を辞し、2005年1月、知的財産関連コンサルティング・サービスの提供を主要業務とするJapan IP Network株式会社を設立。同社代表取締役
寺内章太郎[テラウチショウタロウ]
米国公認会計士および公認不正調査士(CFE)、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー株式会社マネージングディレクター。他社での経験を含め、不正調査業務、ロイヤルティ監査調査業務、係争支援業務などのフォレンジック業務に国内にて約9年、米国サンフランシスコにて約2年従事。ロイヤルティ監査については10年以上の経験があり、携帯電話、関連機器、半導体、光学ディスク、ソフトウェア、映画、アパレルなど業界・対象製品は多岐にわたる。国内外を問わず過去に監査を実施したライセンシーは100社以上。その他にもライセンス契約に関するアドバイスなど知財関連の幅広い業務提供実績を持つ
長谷部智一郎[ハセベトモイチロウ]
公認会計士、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー株式会社シニアヴァイスプレジデント。中央大学大学院ファイナンス修士。監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所後、日本基準・米国基準による会計監査業務や株式公開支援業務を経て、2002年に知的財産グループを創設。知的財産に関するM&Aアドバイザリー、価値評価等の知的財産マネジメントに関する業務に従事。日本公認会計士協会「知的財産専門部会」元委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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