内容説明
わが国独占禁止法がその地位を確立したのは、寡占化等を規制し、法の運用強化を意図した昭和52年の改正である。本書は、この法律の真の目的を理解するため、人類史上、私有財産をめぐる「競争」と「独占」の葛藤がいかに解決されてきたかを解明し、現行規定の中から特に重要と思われるものをとりあげ、その解釈をめぐる学説を概観し、公正取引委員会および裁判所の立場に言及し、その評価を試みた。さらに「新版」においては、わが国初の司法取引を導入した平成17年の大改正について詳述し、従来の縦組みから横組みへと変更し、現代風に改めた。
目次
第1編 反独占法制の背景(競争と独占;経済と法規制;アメリカの反独占法制史;独占禁止法制の沿革と変遷)
第2編 各論(独占禁止法の目的・基礎概念;私的独占及び企業集中の規制;カルテルの規制;不公正な取引方法の規制 ほか)
著者等紹介
谷原修身[タニハラオサミ]
昭和16年生まれ。昭和49年一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得。平成22年3月まで青山学院大学法学部教授、現在、青山学院大学名誉教授。法学博士(一橋大学大学院)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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