内容説明
本書は、第一篇 仏教の経論釈における正定聚不退転の内容と展開、第二篇 日本浄土教における正定聚不退転の依用と発揮の二篇より成る。第一篇の方は仏教全体の中で正定聚や不退転はどのような内容をもち、どのような展開を遂げたかについてであり、第二篇は日本浄土教の中で一つの顕著な特色となった正定聚や不退転はどのような根拠をもって依用されたものであるか、またそれはどのような意味をもっての発揮であったか、さらに、これらの問題の周辺にはどのような事柄があったか、などについての論考である。
目次
第一篇 仏教の経論釈における正定聚不退転の内容と展開(原始仏教経典に見られる正定聚と不退転;部派仏教の論書に見られる正定聚と不退転;大乗仏教経典に見られる正定聚と不退転 ほか)
第2篇 日本浄土教における正定聚不退転の依用と発揮―法然と親鸞とを中心として(法然における正定聚不退転の依用と発揮;親鸞における正定聚不退転の依用と発揮;法然と親鸞とにおける正定聚不退転の開顕の意義)