内容説明
南太平洋上空での零戦と連合軍航空隊、双方の撃墜と損害の記録を調査照合して零戦による真の撃墜戦果を描き出した空戦シリーズ第3巻。
目次
12月、爆装零戦大挙出動大戦果を報告する!?(12月上旬「敵を見ない空」、そして撃墜戦果の上がらない空戦;「無訓練必中爆撃法」マーカス岬に向かう零戦特攻隊;「米軍は午後になってから出て来る」。零戦「特別攻撃隊」ふたたびマーカス岬に出撃 ほか)
昭和19年1月、続々と誕生するエース。ラバウル防空戦、最高潮へ(カビエン空襲、初空戦で悪戦苦闘する第二航空戦隊;三号爆弾、遂に重爆を仕留める!!米軍記録から見つかったB‐24撃墜の確証;「クジラ40、メダカ40、西に向かう」二〇一空、ラバウル上空、最後の空戦戦果 ほか)
2月、ラバウル航空隊、最後の奮戦(海兵隊のトップエースをまたも撃墜。さらに新着部隊の新型コルセアも一蹴;「ドン、ドン!もっと寄って来い!もっと寄れ!」VF‐17痛恨の損害をこうむる;「高空掩護機の上空で自由に戦える掩護戦闘機がいる」打ち続く零戦隊の勝利。 ほか)
著者等紹介
梅本弘[ウメモトヒロシ]
1958年茨城県生まれ、武蔵野美術大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フロム
9
仮に真珠湾攻撃に「失敗」したりミッドウェー海戦で「大勝」したりガダルカナルを「奪還」できたら歴史は変わっていただろうか?実はそうは変わってなかったのでは無いかと思う。それ位海軍の過剰な攻勢主義や戦略構想は異端である。もしそのイケイケな戦略構想が可能な限り成功しても、最終的には破滅の時期が遅くなっるどころか、もっと大きな破滅を招いたのではないか?そこまで想起させる内容である。僕が思うに歴史のifを遡るには日露戦争で大敗したならば?まで遡らないと歴史は規定である気がしてならない。他の人はどう考えてるのだろう?2019/04/26
フロム
9
帝国海軍侵攻の牙城、ラバウルの本拠地についに米軍がやってきた。ここが失陥する事は直ちに攻勢から守勢に回る事を意味する。根拠地故にゼロ戦も豊富で当然侵攻する側も充分な戦力を持って侵攻するので50機対70機等の一大スペクタルの顕現、要するにスカイクロラやエースコンバットの世界である。勿論現実は悲壮で、最終的には攻勢に耐えきれず、トラック強襲を受けるのを機にゼロ戦隊は転進するのだが、一連のシリーズで分かることは、結局海軍は戦争に不慣れで全てが場当たり的で戦略が無かった、あるとしても誇大妄想的と断言しても良い。2016/09/30