内容説明
1940年のフランス降伏後、イギリス政府は11世紀から王室の所有であった英仏海峡の自国領土、チャネル諸島を戦略的に無価値であるため防衛しないと発表。ドイツ軍は6月末に同諸島を占領し、以後終戦まで支配し続けた。チャネル諸島は第二次世界大戦中ドイツに占領された唯一のイギリス領であり、そのことをヒットラーは少なからず意識していた。そして、1941年10月10日、「チャネル諸島を不落要塞にせよ」とのヒットラーの命令により、これらの島々は大西洋防壁最強の要塞地区に変貌した。本書は現在も多くの遺構を残す要塞島の当時の構造、建設過程、守備隊の編成を解説し、ドイツ軍によるチャネル諸島占領と強制労働の実態を記している。
目次
序章
第二次世界大戦
「不落要塞」の分析
防御の原則
基地に関わった人々
結末
現在の基地施設
参考資料