内容説明
従来、アメリカ独立戦争から第二次世界大戦へと続く長い戦史のなかで、狙撃兵の歴史は省略され、顧みられることが少なかった。その存在意義、言い換えれば有効性は実証済みであったにもかかわらず、20世紀においても、狙撃兵と言えば金で雇われた暗殺者とさして変わらぬ扱いを甘受してこなければならなかった。狙撃兵の否定しがたい効用を軍部が公然と認めたのは、実にヴェトナム戦争以後のことであり、21世紀の声を聞く頃になってようやく彼らは戦場の重要な専門技術者に昇格したというのが実情だ。本書は豊富な写真その他の史料を通じて彼ら狙撃兵の歴史を追求し、その誕生と発展から、訓練、兵器と戦術に至るまで詳しく記述する。さらに、自らの技量と類いまれな勇気をもって戦場に君臨した実在の狙撃兵の回想を通して、その実像に迫る。
目次
スナイパーとは何か
ライフル銃手の登場 1500‐1854年
南北戦争ならびにヨーロッパの戦争 1854‐1914年
転機の訪れ―第一次世界大戦 1914‐16年
反撃―第一次世界大戦 1916‐18年
ロシアの狙撃兵と、その戦術 1936‐45年
ドイツ軍スナイパーと対ソ戦 1941‐45年
日米対決―太平洋戦争 1941‐45年
西部戦線 1930‐45年
限定戦争 1945‐85年
ヴェトナム戦争―アメリカ没落の元凶
21世紀の展望
著者等紹介
ペグラー,マーティン[ペグラー,マーティン][Pegler,Martin]
1954年生まれ。ハンプトン校出身、ロンドン大学最大のカレッジたるユニヴァーシティ・カレッジで中世史および近代史の学士号、博物館学の修士号を取得。現在リーズの王立兵器博物館火器部門の主事を務める。1980年代には第一次世界大戦の退役軍人にインタヴューする仕事に携わり、収録したテープはロンドンの大英帝国戦争博物館に収蔵されている。ヨークシャー在住
岡崎淳子[オカザキアツコ]
1961年新潟県長岡市生まれ。明治大学文学部文学科(英米文学専攻)卒業。東京都府中市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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