内容説明
第一次大戦に始まる機甲戦において、その戦術が進化するにしたがって機械化歩兵の存在は、今日のいわゆる「諸兵化連合」ドクトリンの鍵となる要素になっていた。第二次大戦当時のアメリカ軍にあって、歩兵の機械化を推進したもっとも重要な技術的特色は、M3半装軌式兵員輸送車の開発にあった。M3ハーフトラックおよびその派生車両は、戦争の全期間を通じて機甲歩兵の中核を構成したのである。本書はM3ハーフトラックの開発と戦歴を紹介し、特殊用途向け車両の改造ベースとして広く利用されたハーフトラックの派生車両4種類=戦車駆逐車(GMC)、自走榴弾砲(HMC)、自走高射砲(CGMC)、自走迫撃砲(MMC)について解説する。
目次
設計と開発(M3ハーフトラックの仕様;初期の実戦投入例;品種の改良;M2A1/M3A1ハーフトラック ほか)
ハーフトラック派生型(M3・75mm戦車駆逐車;T48・57mm戦車駆逐車;T30・75mm自走榴弾砲;T19・105mm自走榴弾砲 ほか)
著者等紹介
ザロガ,スティーヴン[ザロガ,スティーヴン][Zaloga,Steven J.]
ユニオン・カレッジで歴史学学士号、コロンビア・ユニヴァーシティで同修士号を取得した。Tael Group Corp.の上級アナリストであり、ミサイル・テクノロジーと生産への現在の発展状況について同社が刊行している業界誌、World Missiles Briefingの編集長である。同時に、Institute for Defense AnalysesのStrategy,Forces,and Resources Divisionの部外スタッフでもある。軍事テクノロジーと軍事史の著作が多数ある
サースン,ピーター[サースン,ピーター][Sarson,Peter]
世界でもっとも経験を積んだミリタリー・アーティストのひとりであり、英国オスプレイ社の出版物に数多くのイラストを発表
三貴雅智[ミキマサトモ]
1960年新潟県新潟市生まれ。立教大学法学部卒。超硬工具メーカー勤務を経て『戦車マガジン』誌編集長を努めたのち、現在は軍事関係書籍の編集、翻訳、著述など多彩に活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。