内容説明
ノースロップP‐61ブラックウィドウはレーダー装備の夜間戦闘機として設計された最初の機体である。その設計は1940~41年の英国空軍のレーダーを装備した機体の戦闘経験に大きく影響された。機首に納められた大きなレーダーを中心に設計された双発、双胴のP‐61は、12.7mmブローニング機銃4挺装備の銃塔と胴体下部に20mm機関砲4門を搭載し、アメリカ陸軍航空隊の実戦部隊のために調達された最大の戦闘機になった。初期には構造やレーダーにトラブルがあったが、1944年3月にはついに前線部隊、第481夜間戦闘航空群に配備され、春にはヨーロッパ戦線と太平洋戦線でほぼ同時にP‐61を装備する飛行隊が戦闘に参加する。本書は強力なP‐61を実戦に使用した全飛行隊を取り上げ、太平洋や地中海、西ヨーロッパで戦闘をくぐり抜けたパイロットや銃手たちの体験談を数多く紹介する。
目次
1章 戦闘への序曲
2章 ヨーロッパ戦域
3章 地中海戦域
4章 太平洋戦域
5章 中国・ビルマ・インド戦域
著者等紹介
トンプソン,ウォーレン[トンプソン,ウォーレン][Thompson,Warren]
航空史研究家、「P‐61搭乗員協会」の公式歴史家を務める。オスプレイ社から『朝鮮戦争航空戦のエース』のほか、F‐86セイバー、F‐80シューティングスター、F‐86サンダージェットなど、朝鮮戦争の米軍用機に関する著作を発表している
苅田重賀[カンダシゲヨシ]
1965年岡山生まれ。大阪大学文学部卒業。東京在住
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