出版社内容情報
戦後出版されたおびただしい数の参考文献や、日英米、各国の公文書館に残されている戦闘詳報、個人日誌等の一次史料を徹底調査した客観的な内容に、ビルマで戦った陸軍航空の精華「加藤隼戦闘機隊」飛行第64戦隊の旧隊員へのインタビューを肉付けをした立体的なビルマ航空戦記
内容説明
昭和18年暮、日本陸海軍は各地で敗退をつづけていた。しかし、ビルマの一式戦は劣勢にもかかわらず、いまだ英米の新鋭戦闘機隊に制空権を奪われていなかった。隼は、苦戦する地上部隊を支援するため、戦場の制空、戦術偵察、対地攻撃を繰り返し、ついには重囲に陥った守備隊に空中から補給品を投下するため、雨季の悪天候を冒して舞い上がっていった。
目次
第5章 一式戦の威力未だ衰えず、アキャブ上空の勝利
第6章 インパール作戦、一式戦の血戦死闘
第7章 退却に次ぐ退却、されど一式戦は破れず
第8章 一式戦最後の奮戦、ビルマ航空戦の終焉
終章 終戦、復員、忘れられた戦場ビルマ
著者等紹介
梅本弘[ウメモトヒロシ]
1958年茨城県生まれ。武蔵野美術大学卒業
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感想・レビュー
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roatsu
8
読み終えてここまで陸軍航空隊が善戦敢闘していたことに改めて驚き敬意を表すとともに、根気よく調べて書籍化した著者達の仕事に感動した。ここでまとまった記録はその後の隼のエースや捨身必殺といった同種の作品にも生きている。ビルマでの戦いはインパール、拉孟・騰越、イラワジ会戦など数多くの悲惨な地上戦が戦われ、膨大な数の将兵が武運拙く戦没しているが最近はやはり正確に実態を知る人が減っている気がする。比較的とっつきやすい航空戦から入って一連の戦いについて知ることも大切だと思う。2015/07/20
ハヤブサの竜
1
著者も後書きで書いていたが、もっと評価すべきだろう。終戦後に礼を崩さなかった英国空軍はさすが2014/08/31