出版社内容情報
第二次大戦中ドイツは、宣伝中隊が第一線に出て決死の撮影で撮ったニュース映画を「ドイツ週間ニュース」として毎月映画館で上映していた。だが、これはナチスドイツが恣意的に編集した宣伝映画であり、必ずしも真実を伝えているわけではない。また映像情報は断片的で、当時の社会状況や戦況全般を知っていなければ理解しがたいところが多い。本書は、小社から日本語字幕付きで市販されている「ドイツ週間ニュース」の解説書。
内容説明
映像が大衆に及ぼす絶大な効果を知り抜いたナチスは、それを戦争プロパガンダの一手段に利用した。本書は戦時ニュース『ドイツ週間ニュース』に隠された史実や省かれている兵器や部隊に関する詳細を解き明かし、併せて映像メディアの恣意性を衝く。
目次
電撃の緒戦ポーランド―1939
西方の勝利フランス戦―1940
ハリコフの戦い―1942
栄光の戦場スターリングラード―1942
アフリカ軍団―1942
緑の悪魔―1939~1943
激闘の戦線―1943
『対戦車戦』―1943
1944年第1期―1月~5月
1944年第2期―6月~8月
1944年第3期―7月~12月
最後の奮戦―1945
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
戦時中、ドイツで製作されたニュース映画、いわゆる「ドイツ週刊ニュース」の、大日本絵画でリリースされていたビデオ&DVDについての解説書。だから、ソフトが無いとイマイチピンと来ないが、副読本としては有用。書名が大袈裟過ぎて、かえってマイナスになっている。2014/09/17
Comics
1
実際に週間ドイツニュースの動画を見ながらでないと、よく解らない。2017/08/19
ラガードー
1
戦略というよりむしろ、「ドイツ宣伝中隊(PK)」の活動に絞った記録集。歴史の背景を知りつつ読めば、その場面でどういう映像が撮られていたか、写真入りで具体的に紹介されている。
幽寂庵
1
戦時ニュース「ドイツ週間ニュース」解説書。映像からの図版も多く、見やすく読みやすい。隣国は今でも似たようなことをしている。