出版社内容情報
ティーガー戦車隊、待望の下巻。百戦錬磨の元ティーガー戦車エースの戦場ドキュメント。
内容説明
百戦錬磨の元ティーガー戦車エースが書き記した戦場ドキュメント。第502重戦車大隊のティーガー戦車兵としてソ連軍と戦っていたオットー・カリウスは、新たな任務を受け、西部戦線へと転属となる。すでにドイツの崩壊は目前まで迫っていた…。当時、世界最強の戦闘車輌といわれた重駆逐戦車ヤークト・ティーガーを駆り、カリウスは最後の戦いに挑む。
目次
作戦の挫折、さらばナールヴァ
病床での騎士十字勲章
ドイツ軍戦闘機はどこだ!
直ちに帰隊せよ!
命令を拒絶す!
デューナブルグの防御戦
奇襲攻撃
運命を分けた意見の相違
九死に一生!
病院での順調な回復〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
19
21戦況の悪化と人材不足で前線を知らない指揮官と部下に悩まされながらも部下を統率し効果的にソ連に損害を与えJS-2とT-34戦車17両が守る村を2両のティーガーで奇襲して殲滅する大戦果を挙げるが戦局は変えられず自身は偵察中に銃撃され重症を負い後方へ。奇跡的な回復を見せると次はヤークトティーガーを受領するが予想外のダメ出しだらけで思わず笑ってしまいました。ゲームの中では心強い戦車でしたが実際の戦車乗りには砲塔が旋回出来ない動きが遅いすぐ駆動系が壊れるで使い辛い戦車だったようです。ヒムラーや将軍を相手に堂々と2021/02/07
Schräge Musik
5
第二次大戦下のドイツ国防軍独立重戦車大隊のティーガー戦車において敵車両150輌以上を撃破し、柏葉付騎士十字章を受章したオットー・カリウス氏本人の回顧録。下巻は1944年5月に始まるナルヴァ撤退から1945年4月の終戦と米軍への降伏までが書かれている。上巻に続いて第502重戦車大隊長ハンス・ヨアヒム・シュヴァーナー少佐による1944年6/23~7/27までの戦闘報告書 柏葉付騎士十字章受賞証明書と各所属部隊からの祝電、彼を取り上げた野戦新聞の記事等、豊富な付録が記載されており資料価値のある本に仕上がっている2013/01/17
月式
3
戦車長がキューポラから身体を出して目視をする独軍とハッチを閉じているソ連軍との戦車運用法の違い、長砲身の戦車は移動中砲身を固定しないと照準がイカれる、戦車の中は死ぬほど臭い、ソ連軍と米軍の温度差等々実に興味深いお話に引き込まれつつ、カリウス中隊の圧倒的な戦績とそれでも埋まらないソ連の狂気的な物量に少しずつ削られていくティーガー戦車が切ない。あと無能上官は万国共通♪それにしてもエース戦車長を持ってしても拭いきれない秘密兵器ヤークトティーガーの色々な意味での残念さにしびれますw 2019/07/01
Toska
2
上巻と同じく、戦車の活動を支えた補給部隊など裏方の働きやキューベルワーゲンの重要性が詳述されており、この戦記に深みを持たせている。逆に、こうしたバックアップ体制を欠いた最末期、ヤークトティーガー部隊の実績は惨憺たるものだった。まともに機能する軍隊がなければどんなに優れた兵器も役には立たず、超兵器とエースパイロットだけで簡単に戦局を挽回してしまうおとぎ話がいかに荒唐無稽であるかがよく分かる。2021/11/20
1_k
2
上下巻通して、全体の構成が非常に劇的。下巻では特に顕著で、負傷のくだりといい、ヒムラーとの会見といい、最後のヤークトティーガー部隊の始末といい、下手な小説よりも話としてよくできている。全部史実のはずなのだが、うそ臭いほど出来過ぎ。これが掛け値なしの「英雄」という奴なのだろうか。主人公補正ってリアルにあるものなのだな。2011/10/21
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