内容説明
語り掛けられているような文章。哲学的な思索の裏付けの中、分かりやすい表現。緩和ケアの実践現場で、日夜奮闘する若き医師が、治療医としての顔を持ちながら、患者や家族、チームメートの悩みの声に耳を傾け、自らの中の「壁」にも気づき、それを乗り越える秘策を丁寧に公開。
目次
1章 医療の呪縛という「壁」
2章 「いい死に方」にとらわれる「壁」
3章 哲学の難しさという「壁」
4章 エビデンスがない治療に直面する「壁」
5章 意志決定をするときの「壁」
6章 早期からの緩和ケアの「壁」
7章 緩和ケアにおける医療安全の「壁」
8章 バーンアウトの「壁」
著者等紹介
西智弘[ニシトモヒロ]
川崎市立井田病院かわさき総合ケアセンター腫瘍内科/緩和ケア内科。2005年北海道大学卒。室蘭日鋼記念病院で家庭医療を中心に初期研修後、川崎市立井田病院で総合内科/緩和ケアを研修。その後2009年から栃木県立がんセンターにて腫瘍内科を研修。2012年から現職。現在、腫瘍内科の業務を中心に、緩和ケアチーム、在宅医療にも関わる。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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OHモリ
1
●腫瘍内科/緩和ケア/在宅医療をやっている西先生の「哲学」本、日経メディカルのネットでの記事も愛読しているので違和感なし、読みやすいけど別に今現在壁にぶつかっているわけでもないので・・・って感じだった? 〇7つのキーワード*医療の呪縛 *QOLはリスクを超える *患者さんから逃げない *色即是空 *呪いの言葉と希望の意味 *白衣を脱げ、まちに出よう *メタ認知:離見の見 ●新鮮だったのは、「がん哲学外来」ってこういうことだったのか!ってこと。いいなぁと思う(自分ではまだまだというか一生役不足だけど・・・)2017/07/06
ふなこ
1
日々、まさにわたしたちがぶつかっている「壁」がそこにありました。自分の中ではモヤモヤやイライラ。。で残っていたこと、この本を読んで「壁」たちに1歩でも立ち向かう術を与えてもらえた気がします。とてもわかりやすく、そして、西先生自身も様々な「壁」と向き合ってきたのだとわかり、これから先も何度でも読み直すであろう1冊。ぜひうちのスタッフにもおすすめしたい1冊です。2016/02/22
totoroemon
0
日々の精神的なストレスを皆で共有し解消できれば。皆が同じようなことで「壁にぶつかって」いることがわかればまだ頑張れる。2016/08/06