Annual Review 内分泌、代謝〈2003〉

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  • サイズ B5判/ページ数 288p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784498023963
  • NDC分類 493.49
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 ◆本書は膨大な量の情報の中から,特に注目すべきトピックを選び,その分野の第一人者が内外の文献をふまえて最新の進歩を展望している.
◆文献抄録ではなく,その内容,評価が理解できる.
◆どのような重要な業績,文献があったかを確実にフォローできる.
◆主要文献を網羅しているので,reference sourceとしても極めて便利である.

 新世紀に入り一段とIT化が加速され,いつでもどこでも情報にアクセスできる時代を迎えている.情報が豊かなこと自体望ましいことではあるが,情報はいわば食材であり調理しなければ食べることができず,それ自体無価値である.情報は私達の知的体系の中に消化吸収され再構築されて初めて知識としてその意味をもつことになる.
 翻ってITシステムにより収集できる情報を知識化するとなると容易ではない.まず一定の基礎知識がないとこの情報を判読し理解することはできない.またよしんばそれを理解したとしてもすでに確立された知識体系の中でそれをどう評価し,どう再編成するかといったノウハウは慢然と情報を眺めていても得られない.この意味でIT化の時代を迎えているにもかかわらず,本書の付加価値はむしろ増大したといえるであろう.すなわち本書は各専門家が当該領域におけるおびただしい最近の研究の結果とその動向を全般的に把握し,そのエッセンスを簡潔に再現してくれるものである.いわば各専門家が最新の情報を咀嚼してそれに基づいてupdateされた知識体系を示してくれるものといえ,よく調理され味付けされた情報といえるものである.
 内分泌・代謝学は昨今,分子遺伝子レベルで生命現象の調節メカニズムに関する詳細な研究がなされている.他方,EBMという,それと全く対極にあるホリスティックできわめてプラクティカルかつ機械的な方法論により得られた成績を尊重するという風潮が高まっている.このように各専門家の間でも,共通の言語を見出し難い状況を迎え,全体の流れを整合的に理解するためにも本書のごとき解説書の存在意義は大きいといえる.
 本書は基礎研究者,臨床家双方にとって,その立場に応じて活用できるものと確信している.御多忙な日々を過ごしておられる各執筆者にはその御骨折りに対し編集者一同,この場を借りて御礼申し上げたい.
  2002年12月
    編者一同
    

《目次》
I.トピックス
 A.代 謝
  1.小児の生活習慣病  <大関武彦 中西俊樹 藤澤泰子>  1
  2.スタチンのpleiotropic作用  <柴崎 学 齋藤 康>  8
  3.エストロゲンの多様性作用  <本庄英雄 岩佐弘一>  12
  4.高感度CRP測定の意義  <中村治雄>  18
  5.遊離脂肪酸の生理活性: 脂肪毒性の基礎と臨床  <島袋充生>  24
 B.糖尿病
  1.再生医療によるインスリン分泌不全の治療  <宮川潤一郎>  30
  2.レジスチンの生理作用  <浅野知一郎>  42
  3.インスリン抵抗性とアスピリン  <浦風雅春 小林 正>  47
  4.劇症1型糖尿病  <花房俊昭 今川彰久>  54
  5.食後高血糖の臨床的意義  <内野 泰 河盛隆造>  58
 C.内分泌
  1.生殖生理と血管新生  <大須賀 穣>  64
  2.アロマターゼと生殖病理  <北脇 城>  71
  3.インシデンタローマ  <岡崎具樹>  77
  4.核内受容体の分解機構とリガンドによる調節  <古谷 崇 四釜久隆>  87
  5.ホルモンとアポトーシス  <高橋宏和 中島 淳 関原久彦>  92
  6.DHEAの新しい標的分子  <後藤公宣 名和田 新>  98
II.代 謝
1.高脂血症
 a.成因・病態  <武城英明>  102
 b.治 療  <田中 明>  107
2.肥満とエネルギー代謝  <島野 仁>  112
3.プリン代謝異常  <市田公美 細谷龍男>  117
4.先天性代謝異常  <松浦稔展 知念安紹>  123
III.糖尿病
1.成因・病態
 a.成因(1型,2型,その他の型)  <田守義和 春日雅人>  127
 b.2型糖尿病の病態  <丹羽正孝 河盛隆造>  132
2.疫 学  <西村理明 田嶼尚子>  137
3.治 療
 a.食事療法  <岡本元純 清野 裕>  142
 b.薬物療法  <下村裕子 南條輝志男>  146
 c.運動療法  <奥田諭吉>  151
4.合併症
 a.神 経  <安田 斎>  158
 b.腎 症  <富野康日己>  163
 c.動脈硬化症  <石橋 俊>  169
IV.内分泌
1.視床下部-下垂体
 a.成長ホルモンとGHRH  <肥塚直美 福田いずみ 高野加寿恵>  174
 b.ACTHとCRF(CRH)  <蔭山和則 須田俊宏>  179
 c.TSHとTRH  <高須信行>  186
 d.ゴナドトロピンとGnRH  <田坂慶一>  191
 e.プロラクチン  <安井敏之 苛原 稔>  196
 f.バソプレッシン(AVP)  <石川三衛>  202
2.甲状腺
 a.甲状腺機能亢進症  <佐藤哲郎 森 昌朋>  208
 b.甲状腺機能低下症と甲状腺炎  <伊藤光泰>  213
 c.甲状腺腫瘍  <高見 博 亀山香織>  222
3.副甲状腺ホルモンとカルシトニン  <佐藤幹二>  227
4.副腎皮質
 a.副腎アンドロジェン  <青木一孝 関原久彦>  232
 b.糖質コルチコイド  <柴田洋孝 猿田享男>  238
 c.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン  <此下忠志 宮森 勇>  247
5.副腎髄質-褐色細胞腫の診断・治療  <縣 潤 中田智明 島本和明>  253
6.性 腺
 a.男 子  <田中啓幹>  258
 b.女 子  <中村和人 峯岸 敬>  263
7.性分化・発達の異常  <諸橋憲一郎 福井由宇子>  267
8.心血管ホルモン  <平田結喜緒>  271
9.プロスタノイド-トロンボキサン系と
 peroxisome proliferators-activated receptor(PPAR)-γ  <竹内和久>  278
索 引    284

目次

1 トピックス(代謝;糖尿病;内分泌)
2 代謝
3 糖尿病
4 内分泌

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