アルコールと医薬品の相互作用

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アルコールと医薬品の相互作用

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  • サイズ A5判/ページ数 266p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784498017405
  • NDC分類 491.5

内容説明

著者が自著「常用医薬品の副作用/改訂版(南江堂)」に掲載した医薬品の中から、アルコールとの併用が禁忌あるいは慎重投与とされているものを選び出し、各メーカーにアルコールとその医薬品との相互作用に関する資料の提供を依頼。その結果、提供された資料(文献)を十分に検討し、集積した貴重な記述を薬品ごとにまとめ、あるものは原文のままで、あるものは著者の言葉に変えて作成された研究書。

目次

1 総論(アルコールの薬理作用と代謝;アルコールに強くなるということ;アルコールと薬が、相互に及ぼす影響について)
2 各論(抗酒療法薬;セフェム系抗生物質;抗結核薬;抗ウイルス剤;抗真菌薬 ほか)

著者紹介

梅田悦生[ウメダヨシオ]
公立学校共済組合関東中央病院耳鼻咽喉科・神経耳科部長/医学博士。1967年大阪市立大学医学部卒業。1968‐72年フランス国ストラスブール大学医学部付属病院レジデント(耳鼻科)帰国後大阪市大、埼玉医大他を経て1986年より現職

出版社内容情報

《内容》 酒を飲んで薬と飲むと,アルコールや薬の作用または副作用が出過ぎたり,薬が効かなくなったりする危険性がある.本書は飲酒の生理学を平易に解説したあと,個々の医薬品についてアルコールとの相互作用を具体的に示したものである.膨大な資料を検討し,その情報を薬品ごとにときに症例報告を織り込んで実地に役立つよう記載した.アルコールと医薬品の併用に伴う副作用は日常的に多数発生しており,その警鐘ともなる貴重な一冊である.薬を正しく使用するための指針として医師や薬剤師の方々をはじめ,広く医療に携わる方々にお奨めしたい.

はじめに
 古より酒は百薬の長であり,ワインを用いた医聖ヒポクラテスの処方も,今に残されています.そして他の薬と同じように,薬としてのアルコールにも,好ましい作用のみならず,好ましからざる副作用が存在するのです.
 最近では,薬の副作用に対する関心が高まっており,多くの人が薬の副作用,特に飲み合わせに関する情報を積極的に求めています.しかし,アルコールと薬との併用についての関心は,あまり高くありません.この点に関しては,薬を処方する医療サイドもそれを受け取る患者サイドも,ともに心情的に避けているのではないかと思うくらいです.
 ほとんどの人にとってアルコールは「薬」ではなく「嗜好品」です.しかし,この嗜好品が,薬との併用に乗じて,時に反乱を惹き起こします.
 アルコールそのものの(副)作用が出過ぎたり,薬の(副)作用が出過ぎたり,双方の(副)作用が出過ぎたり,逆に薬が効かなくなったりするのです.
 このあたりで,今一度,正面から「アルコールと医薬品の相互作用の危険性」について啓蒙すべき時だ,と考えます.医師として医薬品の副作用に関する著書を有し,東京農業大学醸造学科で飲酒生理学の講義を担当し,ワイン学校の校長としてソムリエや多岐にわたるワインの専門家を育てるものとしては,この問題を避けて通ることは許されません.
 本書は,次のような手順で著しました.
 まず自著「常用医薬品の副作用/改訂版(南江堂)」に掲載した医薬品の中から,アルコールとの併用が禁忌あるいは慎重投与とされているものを選び出し,各メーカーにアルコールとその医薬品との相互作用に関する資料の提供を依頼しました.その結果,提供された資料は膨大な量になりましたが,すべての資料(文献)を十分に検討し,集積した貴重な記述を薬品ごとにまとめ,あるものは原文のままで,あるものは著者の言葉に変えて原稿を作成しました.
 アルコールと医薬品の併用に伴う副作用の報告は稀ではありません.表面に現れていない,ニアミス的なトラブルは日常的に数多く発生していると推測されます.医薬品は正しく使用してこそ,真の価値を発揮できます.そのためにも,これからの相互作用に関する知識を確実にする必要があります.
 上梓に際し,「常用医薬品の副作用/改訂版」の出版社である南江堂が,著者の真意を理解されたうえで,当該書籍の内容を活用することに同意して下さったことに感謝します.
 本書内の症例は,すべて文献によりすでに公表されているものです.
 また,本書を企画から実現にかけて最大限の努力を惜しむことなく注いで下さった,中外医学社企画部の荻野邦義氏と編集部の秀島悟氏に心からの感謝の意を表します.
    2001年5月
 本郷にて 梅田 悦生 
    

《目次》
目 次
I 総  論… 1
第1章 アルコールの薬理作用と代謝… 2
 A.アルコールがもたらす作用… 2
 B.肝臓におけるアルコールの解毒について… 9
第2章 アルコールに強くなるということ… 12
 A.酒に強くなれる後ろ盾P450… 12
 B.酒に強くなるメカニズム… 13
第3章 アルコールと薬が,相互に及ぼす影響について… 17
 A.アルコールまたはその代謝物質そのものの作用が増強される場合… 17
 B.アルコールと薬の併用により,相互作用が生じて薬効(副作用)が強く出る場合… 18
 C.大量飲酒家の場合… 19

II 各  論… 25
第1章 抗酒療法薬… 26
  (1)シアナマイド(シアナミド)… 30
  (2)ノックビン(ジスルフィラム)… 32
第2章 セフェム系抗生物質… 35
 第二世代セフェム系… 41
  (1)セフメタゾン静注用(セフメタゾールナトリウム)… 41
  (2)注射用メイセリン(セフミノクスナトリウム)… 42
 第三世代セフェム系… 44
  (3)セフォペラジン(セフォペラゾンナトリウム)… 44
  (4)セフォビッド(セフォペラジンナトリウム)… 45
第3章 抗結核薬… 47
  (1)イスコチン(イソニアジド)… 48
第4章 抗ウイルス剤… 50
  (1)ザイアジェン(硫酸アバカビル)… 50
第5章 抗真菌薬… 52
  (1)フルビスタチン(グリセオフルビン)… 52
第6章 原虫治療薬… 54
  (1)フラジール(メトロニダゾール)… 54
第7章 抗癌薬… 57
  (1)ミフロール(カルモフール)… 58
第8章 抗ヒスタミン薬… 61
  (1)タベジール(フマル酸クレマスチン)… 63
  (2)ドラマミン(ジメンヒドリナート)… 64
  (3)ポララミン(d-マレイン酸クロルフェニラミン)… 66
  (4)セレスタミン(ベタメタゾン/
        d-マレイン酸クロルフェニラミン)… 67
 フェノチアジン系… 69
  (5)ピレチア(メチレンジサリチル酸プロメタジン)… 69
 ピペラジン系… 71
  (6)ホモクロミン(塩酸ホモクロルシクリジン)… 71
  (7)アタラックス(塩酸ヒドロキシジン)… 72
  (8)ペリアクチン(塩酸シプロヘプタジン)… 73
 第二世代… 75
  (9)ゼスラン,ニポラジン(メキタジン)… 75
第9章 糖尿病薬… 77
 インスリン製剤… 79
  (1)ヒューマリン(ヒトインスリン)… 79
 スルホニル尿素系(第一世代)… 81
  (2)ヘキストラスチノン,ラスチノン(トルブタミド)… 81
  (3)ジメリン〔アセトヘキサミド(第一世代)〕… 85
  (4)トリナーゼ(トラザミド)… 86
  (5)ダオニール(グリベンクラミド)… 87
  (6)オイグルコン(グリベンクラミド)… 88
  (7)グリミクロン(グリクラジド)… 90
第10章 ホルモン剤 麦角アルカロイド… 92
 麦角アルカロイド… 93
  (1)パーロデル(メシル酸プロモクリプチン)… 93
  (2)テルロン(テルグリド)… 95
第11章 ビタミンA… 97
  (1)チガソン(エトレチナート)… 97
第12章 抗高脂血症薬… 99
  (1)リポバス(シンバスタチン)… 99
第13章 狭心症治療薬…101
 ニトロ系…102
  (1)ニトログリセリン(ニトログリセリン)…102
  (2)ミリステープ(ニトログリセリン)…103
  (3)ニトロダームTTS(ニトログリセリン)…105
  (4)ニトロール(硝酸イソソルビド)…107
  (5)ニトロールスプレー(硝酸イソソルビド)…108
  (6)フランドル(硝酸イソソルビド)…109
第14章 降圧薬(β受容体遮断薬)…111
 β受容体遮断薬…112
  (1)インデラル(プロプラノロール)…112
第15章 利尿薬…115
 ザイアザイド系…115
  (1)ダイクロトライド(ヒドロクロロチアジド)…115
  (2)バイカロン(メフルシド)…118
第16章 喘息治療薬…121
  (1)ザジテン(フマル酸ケトチフェン)…121
  (2)セルテクト(オキサトミド)…122
  (3)レミカット(フマル酸エメダスチン)…123
  (4)ダレン(フマル酸エスダスチン)…124
第17章 鎮咳薬…125
  (1)リン酸ジヒドロコデイン(リン酸ジヒドロコデイン)…125
第18章 睡眠薬…128
  (1)イソミタール(アモバルビタール)…132
  (2)ワコビタール(フェノバルビタールナトリウム)…134
  (3)ラボナ(ペントバルビタールカルシウム)…135
 非バルビツール酸系…137
  (4)トリクロリール(トリクロホスナトリウム)…137
  (5)エスクレ(抱水クロラール)…138
  (6)ブロバリン(ブロムワレリル尿素)…139
  (7)リスミー(塩酸リルマザホン)…140
  (8)ベンザリン(ニトラゼパム)…142
  (9)ユーロジン(エスタゾラム)…143
  (10)ロヒプノール(フルニトラゼパム)…144
  (11)サイレース(フルニトラゼパム)…145
  (12)ハルシオン(トリアゾラム)…146
  (13)レンドルミン(ブロチゾラム)…149
  (14)アモバン(ゾピクロン)…150
第19章 鎮痛薬…153
  (1)ペンタジン,ペンタゾン(ペンタゾシン)…153
  (2)PL(サリチルアミド/アセトアミノフェン/)
     無水カフェイン/メチレンジサリチル酸プロメタジン…155
第20章 抗てんかん薬…157
  (1)マイソリン(プリミドン)…158
  (2)テグレトール(カルバマゼピン)…160
  (3)ダイアップ(ジアゼパム)…162
第21章 向精神薬…164
  (1)ウインタミン(塩酸クロルプロマジン)…165
  (2)コントミン(塩酸クロルプロマジン/ヒベンズ酸
     クロルプロマジン/タンニン酸クロルプロマジン)…168
  (3)ヒルナミン(塩酸レボメプロマジン)…170
  (4)フルメジン(マレイン酸フルフェナジン)…171
  (5)メレリル(塩酸チオリダジン)…172
  (6)アパミン(プロペリシアジン)…174
  (7)インプロメン(ブロムペリドール)…174
  (8)トロペロン(チミペロン)…177
  (9)オーラップ(ピモジド)…179
  (10)クロフェクトン(塩酸クロカプラミン)…181
  (11)クレミン(塩酸モサプラミン)…182
  (12)バルネチール(塩酸スルトプリド)…184
  (13)エミレース(ネモナプリド)…186
  (14)ロドピン(ゾテピン)…187
  (15)リスパダール(リスペリドン)…189
  (16)トフラニール(塩酸イミプラミン)…191
  (17)アンプリット(塩酸ロフェプラミン)…193
  (18)アモキサン(アモキサピン)…194
  (19)ブロチアデン(塩酸ドスレピン)…196
  (20)ルジオミール(塩酸マプロチリン)…197
  <全外B143>テトラミド(塩酸ミアンセリン)…199
  <全外B144>テシプール(マレイン酸セチプチリン)…201
  <全外B145>レスリン(塩酸トラゾドン)…202
  <全外B146>デジレル(塩酸トラゾドン)…203
  <全外B147>リタリン(塩酸メチルフェニデート)…205
第22章 抗不安薬…207
  (1)コントール,バランス(クロルジアゼポキシド)…210
  (2)セルシン,ホリゾン(ジアゼパム)…211
  (3)セパゾン(クロキサゾラム)…213
  (4)セレナール(オキサゾラム)…214
  (5)レキソタン(ブロマゼパム)…215
  (6)ワイパックス(ロラゼパム)…216
  (7)エリスパン(フルジアゼパム)…217
  (8)ソラナックス(アルプラゾラム)…219
  (9)メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)…220
  (10)リーゼ(クロチアゼパム)…222
  (11)デパス(エチゾラム)…223
第23章 脳代謝改善薬…225
  (1)エコナール(フマル酸ニゾフェノン)…225
第24章 自律神経作用薬…227
  (1)グランダキシン(トフィソパム)…227
第25章 制吐薬…229
  (1)ピーゼットシー(マレイン酸ペルフェナジン/
     フェンジゾ酸ペルフェナジン/塩酸ペルフェナジン)…229
  (2)ノバミン(マレイン酸プロクロルペラジン/
     メシル酸プロクロルペラジン)…231
  (3)トラベルミン(サリチル酸ジフェンヒドラミン/
     ジプロフィリン)…233
第26章パーキンソン病治療薬…234
  (1)ドミン(塩酸タリペキソール)…234
第27章 筋弛緩薬…236
  (1)ロキシーン(メシル酸プリジノール)…236
  (2)リンラキサー(カルバミン酸クロルフェネシン)…237
  (3)ギャバロン(パクロフェン)…238
  (4)テルネリン(塩酸チザニジン)…239
第28章 抗攣縮剤…241
  (1)リオレサール(バクロフェン)…241
第29章 造影剤…243
  (1)オムニパーク(イソヘキソール)…243

附表 アルコールと相互作用のある医薬品…249

文 献…259

索 引…261