内容説明
激動の時代を中国語とともに歩み続けて八十九年。一九三七年、二歳で満洲に渡った著者は、敗戦後吉林省長春で、創立間もない東北師範大学附属中学に編入。それが著者と中国語との本格的な出会いだった。中国語通訳の第一人者として、国交正常化前から半世紀以上にわたり、日中関係の最前線で活躍してきた著者の自伝。
目次
第1部 満洲崩壊から新中国の誕生(「五族協和」の日々;敗戦、国共内戦の時代 ほか)
第2部 帰国、通訳の道へ(緑の島―日本;駆け出しの通訳のころ ほか)
第3部 通訳奮戦記(放送通訳の現場から;要人の通訳―切り立った稜線を行くが如く ほか)
第4部 旅の栞(再び友誼賓館を訪れて―合歓の木の下で;遙かなるロシア―一二日間の旅 ほか)
著者等紹介
神崎多實子[カンザキタミコ]
1935年東京都生まれ。幼年期に中国へ渡航、中華人民共和国成立後、長春東北師範大学附属中学校で学ぶ。1953年帰国。東京都立大学附属高等学校(現都立桜修館中等教育学校)卒。『中国画報』社(北京)、銀行勤務などを経て、フリーランスの通訳者に。通訳歴は60年を越える。ほかにNHK・BS放送通訳、サイマル・アカデミー講師等を30年余り務めた。第5回JACI(日本会議通訳者協会)特別功労賞受賞(2022年)。関東日中平和友好会顧問、長春東北師範大学附属中学日本校友会名誉会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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