内容説明
19世紀末葉から20世紀初頭、時代の転換期に中国の道徳意識は如何にして移り変わったのか。当時の道徳観を示すテクストを豊富に紹介し、近代以前の理学の様相と新時代の倫理学の特徴を鮮やかに浮かび上がらせる。台湾人研究者が中国の思想・文学・歴史を紐解く学術専門書シリーズ第一弾。
目次
第1章 はじめに
第2章 理学の黄金時代とその余韻
第3章 理学家の道徳観―『大学』『近思録』『伝習録』を例として
第4章 太平天国の挑戦と義理学の再興
第5章 倫理の近代性の追求―梁啓超の「道徳革命」とその追随者たち
第6章 清末民初道徳意識の転化についての若干の観察
第7章 おわりに
著者等紹介
黄進興[コウシンコウ]
1950年、台湾生。筆名呉詠慧。国立台湾大学歴史系学士・同大学修士、アメリカ・ハーバード大学歴史学博士(1983)。中央研究院歴史語言研究所副研究員・研究員・所長等を経て、現在、中央研究院副院長兼歴史語言研究所特聘研究員。中央研究院院士。専門は中国思想史・中国宗教文化史・史学理論
工藤卓司[クドウタクシ]
1979年、大分県竹田市生。広島大学文学部人文学科卒、同大学大学院文学研究科博士課程前期及び後期修了。博士(文学)。国立台湾大学中国文学系、中央研究院中国文哲研究所、国立清華大学中国文学系等で博士後研究、国立台湾師範大学文学院等での非常勤講師、台湾・致理科技大学応用日語系副教授を経て、県立広島大学地域創生学部准教授。専門は中国思想・経学・日本漢学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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