東方選書<br> 北魏史―洛陽遷都の前と後

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東方選書
北魏史―洛陽遷都の前と後

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  • サイズ 46判/ページ数 291p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784497220240
  • NDC分類 222.046
  • Cコード C0322

内容説明

三世紀初めからの約四〇〇年、中国は巨大な分裂期であった。その中で鮮卑族拓跋氏の建てた北魏王朝は、前身と後継政権を含めるとほぼ同じに近い長い期間、国を維持する。その間、(1)草原の部族連合国家→(2)華北を支配するものの胡族支配の色彩を濃厚に残す帝国→(3)胡漢を一体化して中華の地を統治する帝国と、大きくそのあり方を変える。(2)から(3)への劇的な転換の舵を切ったのが孝文帝である。本書は改革を象徴する洛陽遷都を序章に置き、五章に分けて、改革の内実、それに至る(1)(2)、改革の結果という順序で叙述する。そして終章として、秦漢と隋唐という二つの統一帝国の間にあって北魏という「異民族」政権がいかなる意義をもっていたかを考察する。

目次

序章
第1章 孝文帝親政期の諸改革(孝文帝の即位と文明太后;土徳の王朝から水徳の王朝へ ほか)
第2章 遷都後の諸改革(「代人」から「河南の人」へ;墓誌 ほか)
第3章 建国から華北統一まで―濃厚な鮮卑色の時期(代国時代;代国の復活 ほか)
第4章 変化のきざし(鎮にみられる変化;鎮軍と州軍への「代人」の分出 ほか)
第5章 繁栄、そして暗転(改革の継承;洛陽の繁栄 ほか)
終章

著者等紹介

窪添慶文[クボゾエヨシフミ]
1941年千葉県市川市生まれ。高知県で育つ。東京大学大学院博士課程東洋史専攻単位取得退学。東京大学文学部助手、高知大学教育学部助教授、教授を経て、お茶の水女子大学文教育学部教授で停年を迎え、立正大学文学部教授をつとめる。現在はお茶の水女子大学名誉教授、(公財)東洋文庫研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kk

18
図書館本。永嘉の乱から隋の簒奪に至るまでの、鮮卑・拓跋氏系勢力の盛衰と事績を紹介。五胡の一つとしての部族連合が中華の半ばを支配する帝国としての実態を備えていく様子を、統治制度の改変、社会勢力の再編、政治理念の成熟といった面から丹念に追っていく。そのハイライトである孝文帝の改革について、単なる「漢化」や「文明化」としてではなく、統治の在り方が時代的な曲り角に差し掛かったことに対する戦略的な対応として捉え、北朝的要素が隋唐帝国に実質的な影響を及ぼすこととなる大きな由縁と見る。たいへん興味深く読みました。2023/01/09

MUNEKAZ

15
初っ端に孝文帝の洛陽遷都を持ってきて意表を突かれる。王朝の初めから終わりを一本道で述べるのではなく、孝文帝の行った改革が、「漢化」という枠を超えた「中華王朝」への変身であったことを強調する構成になっている。均田制や府兵制など、のちの隋唐帝国の試みにつながるものも多く、秦漢から続く中華帝国に、北魏が新たな色合いを加えたことがよくわかる。また南朝が行った倭の五王への冊封も、対北魏を目的とした国際包囲網であったとするのも面白い。2021/04/13

ジュンジュン

14
本書を手に取ったときの期待度と、読み終えたときの落差は大きい。著者の研究成果を取り上げるのは当然だけど、バランスは必要だと思う、北魏"史"と銘打たれていれば。著者はどんどん未踏の地(僕にとっては)に踏み込んでいく、途中で引き返そうかと思うほど(苦笑)。もう少し概説寄りだとうれしかった。ただし、「北魏」を扱っているのは貴重であり、東方書店にグッジョブと言いたい。同選書「五胡十六国」との併読をおすすめ。2021/01/20

さとうしん

13
孝文帝時代を画期として、隋唐へとつながる存在としての北魏(+前身の代国と後継王朝)を描き出す。孝文帝の改革が単なる漢化ではなく中華の地の支配者となることを目指したものであったこと、北魏の仏教政策が廃仏を経て国家宗教化していくなど、従来とは異なる大きな性格の変化があったことなどを指摘。一方で隋唐を拓跋国家として評価することは、隋唐は北朝だけでなく南朝からも多くのものを継承しているという観点から違和感を示している。この点は逆説的で面白い。2020/12/21

すいか

3
北魏史について多角的に叙述した通史。概説書としても最適。洛陽遷都を冒頭において孝文帝の改革の歴史的意義を強調することによって、秦漢帝国から隋唐帝国へ、統一王朝の在り方が変容していく過程で、北魏という王朝、ひいては孝文帝の改革がその結節点となったという印象を受けた。2022/01/14

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