内容説明
漢代の墓室とは、死者が仙人として再生し昇天する「生命転換装置」であった。各地の漢墓から出土した膨大な量の画像資料を用いて死者の成仙過程を再構築し、初期道教の形成という漢帝国の文化遺産を提示する。
目次
序説 漢帝国の信仰の構造
上篇 「煉形の宮」―漢墓の時空と神々と仙人の系譜(漢墓時空考;漢代神祇考;漢代仙譜考)
下篇 「太陰煉形」―尸解成仙儀礼の展開(「陰陽は死せず」―前漢「道者」の尸解仙術;神楽と天厨―漢墓の煉度科儀;道書を奉じ王母に朝見する―漢画「孔老相見図」に見る登仙儀礼)
結論 漢の伝統の形成
著者等紹介
姜生[キョウセイ]
1964年、河北省昌黎生まれ。山東大学・歴史学学士(1987年)、復旦大学・歴史学修士(1990年)、四川大学・宗教研究所哲学博士(1995年)。2002年、山東大学・宗教、科学と社会問題研究所所長、同博士生指導教授、2013年、新設された四川大学・文化科技協同創新研発センター所長、教育部歴史学長江学者特聘教授として現在に至る。専門は考古学、歴史学、道教学、宗教学、宗教と科学との交差研究、図像学等々、多方面にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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