内容説明
一九七九年の上海ビールの味、映画に見る北京の地酒、魯迅が描く紹興酒の風景、台湾文学に登場する清酒白鹿、“公宴”“私宴”風景の変貌…文学研究という立場から中国の変化を見続けてきた著者が、酒をキーワードに、文学や映画、時には自身の体験を支えながら、改革・開放経済体制以後四〇年の中国語圏文化の変遷を語る。『NHKラジオ中国語講座』テキスト(二〇〇三~二〇〇四年度)の連載「中国酒で味わう現代文化」を加筆修正し再構成。中国におけるここ十年の酒宴の変貌について新たに書き加えた。
目次
1 北京篇(北京のビールは茶碗で飲み、香港映画は北京で観るべし;北京の二鍋頭 ほか)
2 上海篇(ビールの都、上海;一九七九年上海ビールのおつまみ ほか)
3 地方篇(魯迅による紹興酒の飲み方;魯迅と紹興酒 ほか)
4 香港・台湾篇(香港・湾仔のスージー・ウォンバーと新界の大栄華酒楼;香港のバー街・蘭桂坊の物語 ほか)
5 世界篇(ニューヨーク・チャイナタウンの紹興酒;プラハ地下バーの現代中国詩 ほか)
著者等紹介
藤井省三[フジイショウゾウ]
1952年東京生まれ。東京大学大学院博士課程修了。1991年魯迅研究により文学博士。桜美林大学助教授を経て1988年より東大文学部助教授、同教授を務め、2018年3月に定年退休後、東大名誉教授。現在は南京大学文学院海外人文資深教授。専攻は現代中国語圏の文学と映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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