内容説明
中国の街角で出会う漢字から、同じ漢字社会である日中両国の文化・習慣・考え方の違いが見えてくる。第二弾では、まず、中国語の名詞と動詞の意味するものをつねに日本語とからませ見ていく。そこで顔を出す書きことばの世界。成語では「覆水盆に返らず」の「盆」や「衣食住」に続く四番目のことばの起源を追いかける。さらに簡体字や常用漢字の制定には、手書き文字の伝統が大きく関わっていたことを検証。そして大陸中国の街角から跳びだし台湾・香港など中華圏中国語に出会った時の驚きや発見…。街角で出会うレアリアの世界。
目次
ことばの記述(名詞の意味;動詞の意味;日本語と中国語)
成語・慣用句
簡体字の来源
台湾・香港の中国語
中国語辞書あれこれ
著者等紹介
荒川清秀[アラカワキヨヒデ]
1949年、兵庫県養父郡(現養父市)八鹿町の生まれ。言語形成は大阪北摂地区。大阪市立大学大学院文学研究科中国文学専攻博士課程を修了。現在愛知大学地域政策学部教授、博士(文学)。1990年NHKラジオ講座入門編講師、97年同応用編講師、08年同「まいにち中国語」講師。09、10年「テレビで中国語」講師。日本中国語学会評議員、中国語教育学会会長を経て、現在中国語教育学会理事。専門は現代中国語の文法と語彙、日中対照研究、近代の日中語彙交流(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちんれん
1
中国語という語学が好きな訳ではないので、本書の品詞について書いてある部分は読みはしたが、右から左で理解も曖昧で抜けて行った。これに対して、成語・慣用句など中国文化、中国人の考え方に触れることが出来る内容は面白く読めて、更に香港・台湾の中国語の章では、繁体字の文化圏の辞書を一冊も持っていない自分にイライラしながらも楽しく読めた。最後の中国語辞書あれこれの章は、辞書好きとしては直ぐにでもネットで注文したいような辞書ばかりでワクワクした。本書を読み終わって、直ぐに中日大辞典と現代漢語詞典第六版を引いて遊んだ。台2014/07/09
siomin
0
中国語にまつわる話題を集めたシリーズの2冊目。いちおう中国語選択だから少しはわかるが、内容は専門的な部分もあるので歯が立たない部分も多かった。一口に中華圏といっても語彙がずいぶん違うそうで、例えば野球に関する語彙は台湾にしかなく、競馬に関する語彙は香港にしかないというのが印象に残った。本当に中国語は奥が深すぎる。2022/01/03
ふみ乃や文屋
0
『中国語を歩く』の続編。内容は一部においてパート1と重なる部分もあるが、物覚えの悪い私にはそういえばそんなことが書いてあったなと思い出す呼び水になるのでありがたかった。物覚えがいい人にはだ蛇足かもしれないけれど。この本を読むために大学時代使っていた中国語が主なる内容の電子辞書を引っ張り出し電池を入れ替えて持ち運んでいる。私については、特に日中比較の記述が面白い。ことばは文化でありことばの違いは文化の違いとして考えると、より一層面白く感じられる。2018/12/03