内容説明
民国期、日本占領下の北京で「万葉集」など日本文学の翻訳紹介を続けた銭稲孫。佐佐木信綱、吉川幸次郎、目加田誠、竹内好、岩波茂雄、谷崎潤一郎らとの交流やその業績を明らかにし、「文化漢奸」という評価を再考する。
目次
第1部 戦前の銭稲孫と日本(日本留学;「対支文化事業」における銭稲孫;北京にいた日本人との交遊)
第2部 戦時中の翻訳活動と日本(日本文学翻訳への道のり;日本文学翻訳の幕開け―北京近代科学図書館との関係;力作『漢訳万葉集選』の成立;『万葉集』の中国語訳史における銭稲孫訳;一生の志と生涯の友―『源氏物語』の翻訳及び谷崎潤一郎、岩波茂雄との交遊)
第3部 戦時中の是非―「文化漢奸」の再検討(「文化漢奸」の虚実)
著者等紹介
鄒双双[スウソウソウ]
1984年中国湖南省生まれ。四川大学外国語学部日本語学科卒業、関西大学大学院修士、博士課程修了。2013年4月から2014年3月まで、日本学術振興会特別研究員(PD)として京都大学人文科学研究所に在籍。専攻、日中近代文化交渉、日中比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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