内容説明
児童が自家用車で登校する「貴族学校」、土日は学習塾となる公立学校、安定した教育を受けるのが難しい「農民工子女学校」、激化する「受験戦争」など、現代中国のさまざまな「教育格差」拡大の実情と、格差解消に向けた中国の民間団体や政府の多様な試みを紹介し、日本教育研究への提言とする。
目次
沸騰する中国における沸騰する教育と教育改革
第1部 教育における格差(教育格差拡大の実態と今後の展開;農民工子女の教育問題;国際化をめぐる中国の教育格差)
第2部 基礎教育課程改革の理想と現実(中国の総合実践活動と教科書;数学教育と基礎教育課程改革;歴史教育と基礎教育課程改革)
第3部 新教育運動と成人教育の広がり(中国における「新教育運動」と大正自由教育;「新教育実験」―異軍突起の民間教育運動;流動化する労働市場と成人教育―自己実現としての就労の萌芽)
著者等紹介
諏訪哲郎[スワテツオ]
1949年生まれ。文化地理学、東アジア比較教育、環境教育専攻。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。理学博士。現在は学習院大学教授。日中韓環境教育協力会代表
王智新[オウチシン]
1952年中国上海生まれ。教育学・植民地教育学専攻。上海外国語大学日本語・日本文化専攻卒。博士(教育学)。現在は聖トマス大学多文化共生学部教授。東アジア教育文化学会代表
斉藤利彦[サイトウトシヒコ]
1953年生まれ。日本教育史専攻。1977年東京大学法学部卒業。1984年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在は学習院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。