内容説明
ポスト戒厳時代の台湾において、最も注目される概念である「台湾意識」。明清から日本統治期、戦後に及ぶ数百年の歴史を辿り、その多層性と複雑性に分け入るとともに、二一世紀の新たなアイデンティティーのあり方を探る。
目次
第1章 「台湾意識」の発展およびその特質―歴史の回顧と未来への展望
第2章 「台湾意識」における「文化アイデンティティー」と「政治アイデンティティー」との関係
第3章 日本統治時代における台湾知識人の大陸経験―「祖国意識」の形成、内包およびその変化について
第4章 日本統治時代における台湾知識人の中国の前途に対する見解―一九二〇年代「中国改造論」論争を中心に
第5章 戦後台湾における文化変遷の主要方向―個体性の覚醒とその問題
著者等紹介
黄俊傑[コウシュンケツ]
1946年生。台湾大学歴史学系卒業、ワシントン大学(シアトル)博士。シンガポール教育部儒家倫理小組顧問、ワシントン大学・メリーランド大学・ラトガース大学等客員教授、東呉大学東呉通職講座教授を歴任。現在、台湾大学歴史学系特聘教授、中央研究院中国文哲研究所合聘研究員
臼井進[ウスイススム]
1973年生。立命館大学史学科東洋史専攻卒業。台湾大学歴史学研究所修士課程(日本近代旅行文化史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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