出版社内容情報
覚醒・解放に至る激動のアジア史を描く!
18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ列強による植民地支配の桎梏に囚われ、苦闘するアジア各地(中国・インド・東南アジア)が、やがて覚醒し、第二次世界大戦を機についには解放へと至る激動の時代を、明快かつ流麗な文章で描ききった近代アジア通史。読みやすさを考慮した一般の読者向けの記述ながら、幼児的・排他的なナショナリズムや南京事件・幣原外交に対する分析は、人間味と躍動感に溢れる筆致と相まって、著者の学問研究の成果の集大成と呼ぶにふさわしい一冊である。なお本書は、1969年に文藝春秋より「大世界史」中の1巻として出版された『眠れる獅子』の新版である。
内容説明
十八世紀から十九世紀にかけて、アジアの八〇パーセントがヨーロッパ列強の手によって植民地ないし半植民地化してしまう。本巻は中国を中心にアジアがヨーロッパ列強のまえに屈伏するしだいと、その苦しみのなかから、あたらしいアジアの民族独立がうまれでてくるいきさつをえがく。
目次
アジアの植民地
アヘン戦争と香港
アロー戦争と円明園
太平天国と上海
セポイの叛乱
インドシナ半島の植民地化
日清戦争と義和団
ロシアの東方策
辛亥革命
二十一カ条要求と五・四運動
中国国民党と中国共産党
紛糾する日華関係
ガンジーとネルー
たちあがるアジア
著者等紹介
衛藤瀋吉[エトウシンキチ]
1923年、旧満洲奉天生まれ。東大法学部在学中、学徒動員で陸軍へ。広島にて被爆。復員後、東大法学部卒業。東京大学東洋文化研究所助手、東京工業大学助教授、東京大学教養学部助教授を経て、同教授。この間、コロンビア大学東アジア研究所高級研究員、プリンストン大学客員教授、ハワイ大学客員教授も務める。東京大学退官後、青山学院大学教授、亜細亜大学学長、東洋英和女学院院長を歴任。アジア政経学会理事長、アジア研究協会理事長なども務める。現在、東京大学名誉教授、北京大学客座教授。第一回吉野作造賞、第七回福岡アジア文化賞(学術研究賞)受賞。紫綬褒章・勲二等瑞宝章受章
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