日中律令制の諸相

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日中律令制の諸相

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  • サイズ A5判/ページ数 505,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784497202055
  • NDC分類 322.134
  • Cコード C3022

出版社内容情報

中国における国制・法制・礼制・官僚制を含む律令制の形成、および日本律令制との比較、律令制の展開と変容などを扱った論考22篇を、主に時代順に3部に分けて収録。小社既刊『中国礼法と日本律令制』に引き続き、日本史・東洋史の枠を越えて気鋭の研究者が執筆。なお、本書出版は編者の古稀記念を兼ね、巻末には前著刊行以降の編者の著作分類目録を付す。

東アジア古代史研究の泰斗・東京大学名誉教授池田温先生は、昨年12月をもって古稀の慶寿をお迎えになられた。……これを機に後輩や高弟の有志諸氏が相い寄って先生の学恩を謝し、先生の学績を称えるとともに、今後の渝らぬ学界への寄与を希って記念論文集を編むことにした。改めて申し上げるまでもなく、池田先生は、北朝隋唐政治社会経済史・中日律令制史・東アジア文化交流史・敦煌吐魯番学を中心とする広範な分野の研究において数多くの注目すべき秀れた業績を挙げておられる。またその研究姿勢は、原本主義をつらぬかれ、とくに現存する一次史料や写本資料(文献資料や古文書史料)を可能な限りひろく渉猟・蒐集して書誌学的・古文書学的な研究成果も多く発表されている。とりわけ敦煌文書の研究には、内外の研究者の追従を許さない多くの成果をつぎつぎに公刊されており、まさにわが国の敦煌学研究の進展は、池田先生の業績なくしては語ることが出来ないと言って過言ではない。(土肥 義和「まえがき」より)

まえがき(土肥 義和)
第1部 中国古代の法と国家
景初の年代に関する試論(平■ ■郎)
戦国秦漢の支配構造に関する一考察(高津 純也)
『後漢書』所見諸侯王列侯関連記事窺管(小嶋 茂稔)
両晋・南朝の劫罪にみる肉刑と冶士(石岡 浩)
北魏の太子監国制度(窪添 慶文)
第2部 日唐の律令制と官僚制
那須国造碑と律令制(東野 治之)
符・官符・政務処理(坂上 康俊)
公式令における「案」の保管について(鐘江 宏之)
官人出身法からみた日唐官僚制の特質(古瀬 奈津子)
日唐の「鹵簿図」について(野田 有紀子)
唐宋節假制度の変遷(丸山 裕美子)
座具から見た朝礼の変遷(大隅 清陽)
喪葬令と礼の受容(稲田 奈津子)
唐日賦役令の構造と特色(大津 透)
倉庫令にみる律令財政機構の特質(野尻 忠)
律令国家の山川藪沢支配の特質(三上 喜孝)
第3部 中国律令制の展開と変質
長行馬文書攷(荒川 正晴)
高昌国上奏文書管窺(關尾 史郎)
宋代用律考(川村 康)
会津藩における『大明律例訳義』の参酌(高塩 博)
清律「共犯罪分首従」条における「造意」概念についての覚え書き(小口 彦太)
律令制の終わり方(高見澤 磨)
池田温先生著作分類目録(続)(大津 透 編)

目次

第1部 中国古代の法と国家(戦国秦漢の支配構造に関する一考察―「外臣」「外国」と「諸夏」;『後漢書』所見諸侯王列侯関連記事窺管―後漢の諸侯王・列侯について;景初の年代に関する試論 ほか)
第2部 日唐の律令制と官僚制(那須国造碑と律令制―孝子説話の受容に関連して;符・官符・政務処理;公式令における「案」の保管について ほか)
第3部 中国律令制の展開と変質(長行馬文書攷―大英図書館所蔵文書を中心として;高昌国上奏文書管窺;宋代用律考 ほか)

著者等紹介

池田温[イケダオン]
1931年静岡市に生まれる。1954東京大学文学部東洋史学科卒業。1956東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(東洋史専攻)。1961東京大学文学部助手。1964北海道大学文学部助教授。1971東京大学東洋文化研究所助教授。1976東京大学東洋文化研究所教授。東洋文庫兼任研究員(~現在)。1983日本学士院賞受賞(『中国古代籍帳研究』)。1990東京大学東洋文化研究所所長に併任(~1992)。1992東京大学名誉教授。北京日本学研究中心日方主任教授。1993創価大学文学部教授(~2002年3月、4月から同大特任教授)。2001東方学会理事・東京支部長(~現在)。ほかに北京大学歴史系客座教授、中国敦煌研究院兼職研究員、史学会(日本)顧問
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