出版社内容情報
経済学の原点に立ち返り、昨今話題のコーポレートガバナンスコードについて再考する。
内容説明
企業経営者はローマの賢帝に学べ!経済思想史的に読み解く、コーポレートガバナンス・コード。
目次
第1部 経済倫理―アダム・スミスの『道徳感情論』を読み解く(『道徳感情論』の位置付け;スコットランド啓蒙;「公平な観察者」と「同感」;ストア派の影響)
第2部 企業統治―コーポレートガバナンス・コードを考える(コーポレート・ガバナンスをめぐる潮流;法人論と受託者責任;「公平な観察者」と機関設計;ストイックな企業経営を目指して)
著者等紹介
冨川海[トミカワカイ]
1978年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。2002年、財閥系大手総合商社入社。2009年、エディンバラ大学経営大学院修了(MBA)。現在、評論及び翻訳を中心に活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
6
「スミスとストア派が大きく異なるのは次の点である。ストア派は、我々にコスモポリタンであることを求める。それは、その創始者らが異邦人だったからという訳ではない。それは、その体系によるものである。我々人間は、等しく理性を分け与えられており、また、未だに誰一人として知者たりえず愚者だからである。それゆえ、等しく愚者である点では、国籍も貧富も性別も意味をなさない…スミスはこの点に異論を唱える。スミスは、その出発点を同感のメカニズムに求めており、我々が異国の人々より家族、友人、同胞に愛着を示すのは当然だからである」2018/04/17
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