内容説明
本書は、アメリカにおける環境保護運動、環境保全運動等の伝統的な環境運動がどのようなプロセスを経て、現代的な環境運動としての、環境主義へと展開していったのかについて、51冊の原典を繙きながら分析・論評している、この著作は、アメリカ環境運動の根底にある、環境思想の本質を理解していくための唯一の歴史的記録である。
目次
第1部 保全の衝動―その起源から1878年まで(アメリカ先住民による自然共同体の定義;環境変化における人的要因 ほか)
第2部 革新主義的保全運動―1901年から1910年まで(「保全」の誕生;保全の精神 ほか)
第3部 資源と環境の質の保全―1921年から1965年まで(1920年代の自然保護運動;テネシー渓谷流域開発公社 ほか)
第4部 生態学の福音―1962から1972年まで(殺虫剤;汚染 ほか)
第5部 新たな環境主義―1973年から1990年まで(原生自然の擁護;核の冬 ほか)
著者等紹介
ナッシュ,ロデリック・F.[ナッシュ,ロデリックF.][Nash,Roderick Frazier]
1939年ニューヨーク生まれ。1960年ハーバード大学歴史学部を最優秀学生賞(歴史学・文学)を受賞して卒業後、ウィスコンシン大学大学院で、アメリカ思想史の権威、マール・カーティ教授の指導を受け、1964年に歴史学の博士号(Ph.D.)を取得。1966年より、カリフォルニア大学・サンタバーバラ校で、「アメリカ環境史」「人間―環境関係論」「アメリカ大衆文化史」等の教鞭を取り、アメリカ環境史・アメリカ環境思想史の第一人者としてアメリカのみならず、世界的に評価されている。同大学歴史学部、大学院(環境研究プログラム)等で教授を歴任後、現在、カリフォルニア大学・サンタバーバラ校名誉教授。環境史・環境思想史・環境管理・環境教育等の分野で評論家、運動家としてエネルギッシュな活動を行っている
松野弘[マツノヒロシ]
1947年生まれ。早稲田大学第一文学部(社会学専攻)卒業。博士(人間科学)。現在、日本大学文理学部教授、大学院総合社会情報研究科教授。早稲田大学商学部講師(非常勤)。千葉商科大学大学院政策情報学研究科客員教授(非常勤)。専門分野、環境思想論/環境社会論、地域社会論、産業社会論
栗栖聡[クリスサトシ]
1955年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学。現在、徳島大学総合科学部助教授(環境政治学、政治理論)
藤川賢[フジカワケン]
1966年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学。現在、明治学院大学社会学部助教授(環境社会学)
川島耕司[カワシマコウジ]
1958年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。ロンドン大学にてPh.D.(歴史学)取得。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、国士舘大学政経学部助教授(南アジア近現代史)
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