出版社内容情報
島嶼社会から世界を見る!多くのフィールド調査にもとづき、南太平洋諸島民の生活経済を紹介し、日本人と洋島民とのかかわりを考える。,
内容説明
地球の3分の1を占める大海原のなかに点々と浮かぶ島々。この小さな大地の上に洋島民の生活がくり返され、継承されてきた。海の上を波と潮と風と星で航海し、魚と芋と樹木で衣食足り、伝承と歌と踊りと儀礼で文化を伝えてきた民の生活論理を鏡にして、現代文明はどのように見えてくるだろうか。
目次
第1部 水半球の民(水半球の広がりと生活;環太平洋・アジア太平洋VS太平洋島嶼地域・島嶼国;「伝統と経済」への序)
第2部 小さな島の母なる大地~石貨の島〔ヤップ島〕にみる現物経済・伝統文化の大切さ(村落経済との出会い~現物経済・村落経済の視座;ヤップ島の現物経済;ヤップ島の市場経済;相互扶助の伝統的社会システム;石貨経済;ラグーンとヤシと生存経済・伝統文化;生産経済・政府経済と経済発展)
第3部 洋上の楼閣グアムの大地とアイデンティティ(グアムの特異な地位と「産業」~観光・基地依存の島;「小さな」農地とジェット・フライト・ベジタブル;マゼラン以降とグアムのアイデンティティ)
第4部 水半球からの声(水半球の現代文明人;洋島生活経済の精神;小さな大地の経済学;洋島の生活経営学と現代文明;遠くて小さい大地と独立の気概;島嶼小国SICsの特質と悩み)