出版社内容情報
実践史のみならず、マーケティング・システムや流通政策の変遷にいたるまで、幅広い視野から日本におけるマーケティングの発展過程を明らかにする。
内容説明
マーケティングへの歴史的視角にもとづく研究、すなわちマーケティングの歴史的研究は、マーケティングの実践史のみならず、マーケティング学説史やマーケティング・システムおよび流通政策の変遷をも対象としている。マーケティングという領域においては、理論と実践が密接に結びついており、一方の研究が他方の理解を深める関係にある。また、マーケティングのマクロ的研究を視野に含めれば、マーケティング・システムやその社会的評価、さらに公共政策も検討すべき課題となる。そういった意味で、本書に収められている12編の論考は、マーケティングの歴史的研究の各分野をかなりの程度カバーしているといえる。
目次
第1部 マーケティングの歴史と方法(客観主義マーケティング研究の課題と方法;マーケティングへの歴史的視角;消費者運動史とマーケティングの関係;販売管理、マーケティング管理および市場管理)
第2部 流通の革新と構造変化(西武セゾングループ:戦略構想の挫折;家電量販店による小売システム形成のプロセス;卸売業の構造変化の特質;日本における食品スーパーの生成と展開;わが国におけるスーパーの誕生)
第3部 流通系列化の生成と発展(戦前期わが国医薬品業界における販売組織;日韓自動車産業における流通チャネルの比較研究;韓国の家電業界における流通系列化)