内容説明
本書ではグローバル戦略の実行を行う管理会計を『グローバル管理会計』とよび、検討した。まず、親会社と海外子会社の機能分担をどう図るべきかを検討するために、米国デンソーの事例を紹介した。その上で、親会社がグループ企業のために研究開発費投資したとき、投資回収モデルとして多期間連結損益計算書を提案した。また、海外子会社をどのように業績評価すべきかを扱った。さらに、研究開発など無形資産を海外子会社に移転した時の移転価格のあり方として、国際税務と経営管理の統合システムを提案した。最後に、海外直接投資について検討し、国際戦略パターンと海外直接投資の関係を検討するシミュレーション・モデルを提案した。
目次
第１部 グローバル戦略の策定（グローバル戦略に向けた国際経営戦略論の展開；グローバル管理会計の先行研究）
第２部 海外子会社のマネジメント・コントロール（製品開発の集中と分散；研究開発の海外移転と回収管理；わが国グローバル企業の業績評価実践；海外子会社の業績評価と改善；国際税務と移転価格の課題；わが国グローバル企業の事例研究；グローバル管理会計の課題とその対応策）
第３部 資源移転の会計管理（海外子会社への直接投資政策；資源移転とコスト回収；グローバル経営戦略と新規事業計画）
著者等紹介
伊藤和憲［イトウカズノリ］
１９５４年宮城県に生まれる。１９７７年専修大学経営学部経営学科卒業。１９８０年横浜国立大学大学院経営学研究科修士課程修了。１９８３年慶応義塾大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学。１９８５年玉川大学工学部経営工学科講師。１９９４年玉川大学工学部経営工学科助教授。２００４年玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科教授
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