感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
1974年、朝のドラマ「鳩子の海」を見たひとりの被爆者が持参した絵をきっかけに、NHK広島放送局へ短期間に二千枚を超す絵が寄せられた。30年の歳月をへて、絵を描いたこともなかった人々が、記憶を伝えようとした熱意や衝動には驚く。作品だとか、美術だとかいう枠をはるかに超え、どんなフィルムにも残らなかった当日の惨状を今に残した。これらの絵によって、初めて肉親の消息を知った人々もいたという。思わず目をそむけたくなる人間の、引き裂かれた肉体の痛々しさ。しかしこれが現実であり、風化させてはならない歴史だ。2019/11/08
おはなし会 芽ぶっく
6
広島の悲劇を繰り返さない!と子どもや孫への遺言として、丸木位里・俊夫妻が遺した記録。原画は丸木美術館で展示されているそうです。2019/06/27
おはなし会 芽ぶっく
5
6年生ブックトーク授業【戦争・平和・伝記】で選書した本。今回は見送り。2022/07/12
季奈
2
広島への原爆投下は午前8時15分。丁度、学校の朝礼の時刻であったため、運動場で夥しい数の学生の死体が見られたり、教師が水槽に生徒を匿い、自らを楯にして爆風から守ろうとするも、全員が死亡してしまうなど、惨憺たる光景が、この画集には広がっている。 私のような、戦後の世代の人間は、ただこの惨状を語り継ぐだけではなく、原爆がもたらした悲劇から何を知ったのか、考えつつも継承していかなければならない。2021/08/15
ベック
1
あまりの悲惨さに言葉を失う。この世に現出した地獄だ。2012/09/22