貝の火

  • ポイントキャンペーン

貝の火

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 93p/高さ 22X19cm
  • 商品コード 9784494021321
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

内容説明

宮沢賢治の名作。宝珠「貝の火」をめぐる心の葛藤。うさぎの子ホモイが本当に手に入れたものは何か。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

111
文庫本「風の又三郎」に収められていて読んでいたのですがすっかり忘れてしまっていました。と同時に絵本で読むとかなりイメージが違うのですね。ウサギの子供とその両親、狐、ひばりの親子や鳥たちが出演者ですが貝の火というのがよくわかりません。何かをイメージしているのでしょうね。2018/05/28

(C17H26O4)

90
善良で無邪気なうさぎのホモイににこにこしてしまいました。イラストも眩しいくらいに明るくて。でもあっという間なのでした。ホモイの心が濁ってしまうのは。素晴らしいことをして授かった玉、貝の火という宝珠の美しさに、ホモイはすっかりとらわれてしまうのです。まわりから褒められて尊敬されて、おごりの心に支配されてしまうのです。「若い人の絵本」の賢治の5冊の中で、この本だけは中のイラストも全てカラーなのですが、次第に禍々しく変化していく貝の火の絵がすごいです。2020/06/29

まきこ.M

32
鳥の王から頂いた宝石はそのまま権力を得ることにつながる。特別、という響きはとても魅惑的でいて心をコントロールすることは難しい。貝の火の輝きは心の綺麗さを表すとするならば、磨き続けることで人はどんどん高まるだろう。狐のように仄めかされてもちやほやされても、なお驕り高ぶることなく純粋な心を保ち続けられるには強さが必要。不安だかこそ、まだ濁っていない大丈夫、と確認してしまう心の弱さもなんだか愛おしい。罰を受けた後、霧が晴れて光る鈴蘭の葉がキラキラと光る描写が伝わるものがあり印象的。2018/02/02

♪みどりpiyopiyo♪

30
親子のひばりは、沢山おじきをして申しました。「これは私共の王からの贈物でございます」■宮沢賢治の童話を読みました。鈴蘭の頃に読もうと思ってたの♪ 貝の火とは本来オパールのこと。オパールは妖艶な遊色を放つ美しい宝石だけど非常に不安定で脆く、扱いが難しいとか。■絵の力が、物語の力に及んでいない様に感じました。ページ割りやフォントも含めて装丁もぴんと来ず…。巻末の堀尾青史さんの解説も、独自解釈が過ぎるというか、なんだか的外れに思えて、全体に ノリ切れずに読了…。(文 1934年発表。絵 1991年)2018/05/06

ひかり

11
「宝石商リチャード氏の謎鑑定」から。そちらでは仏教的思想がある、それと貝の火は鉱石好きの宮沢賢治なのでファイアオパールだろうという考察がなされてました。うさぎのホモイが驕り高ぶってしまったからこその懲罰ではあるのですが、周りの反応やキツネの悪意など転がり落ちてしまう要素もあって、子供のうさぎに対しては厳しすぎるんじゃ……と、むしろかわいそう。ウサギ父が良心。2017/08/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/471916
  • ご注意事項