出版社内容情報
ウサギのラグは、お母さんから生きる知恵を教えられます。ところが、知恵を守らなかった時、ラグに危険が迫ります! シートンが出会ったたくさんの動物たちの中で、もっとも尊敬していたのが、ラグのお母さん、モリーだったのです。新しい視点のシートン動物記第3弾。
巻頭には、図書館版だけのシートンによるカラーイラストの口絵付!
小学5・6年~
内容説明
白いしっぽがぴょんぴょんゆれる、ワタオウサギの母と子―カナダのトロント近くにあるオリファントの沼地は、小さなラグにとって、危険がいっぱい!森で生きる技と知恵を、母さんウサギが教えます。
目次
1章 ラグとモリー
2章 おかあさんの教え
3章 森の技と知恵
4章 生きものでいっぱいの沼地
5章 水はともだち
6章 命がけの日々
7章 てごわいライバル
8章 モリーがラグにのこしたもの
著者等紹介
シートン,アーネスト・トンプソン[シートン,アーネストトンプソン][Seton,Ernest Thompson]
1860年8月14日、イギリスの港町サウス・シールズに生まれる。1866年に家族といっしょにカナダの開拓農場に移住。ロンドンやパリで絵の専門教育を受け、カナダにもどってから動物物語をつぎつぎに発表した。1946年10月23日、アメリカのニューメキシコ州、サンタフェの自宅で没す
今泉吉晴[イマイズミヨシハル]
1940年東京生まれ。動物学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カタコッタ
13
シートン先生はわたおうさぎの行動をよく研究しているのでうさぎ語が分かるのです。まえがきにも『うさぎがいっていないことを、ひとつもつけくわえない』と書いています。並々ならぬ気の入れ方、『オオカミ王ロボ』に勝る傑作です。野のうさぎの生態がこれほど分かりやすく書かれている本に出会えて光栄です。ラグの母親モリーへの手紙、シートン先生にしか書けないでしょう。読み続けて良かった!2024/03/30
hinata
1
シートン動物記を楽しみにしてます。今回はワタオウサギ。ウサギの中でももっと小さい種類らしいですが、母親の愛情は他の種類にも負けません、生きていく知恵を授け危険なものからの回避も教え込みます。でも悲しいかな野生の生きものには自然死はほとんどないのですね。子供のために犠牲になる母親のモリー・コットンテイル、母をなくしても立派に成長したラグ、連れ合いを見つけ子供とともに精一杯生きています。2021/11/17
コモコ
0
動物の視点からのお話は、ありきたりなようで実はとても新鮮。著者は膨大な時間を動物たちの観察に費やしていたそうで、動物たちの日常自体がドラマであり、そこに本人たちの心情や性格などを足していった著者の想像力もすばらしい。動物対人間、以前に動物対動物の弱肉強食の世界をやさしく、客観的に描いている。この本を読んだ後にハイキングに行ったとき、植物や動物の見え方が少し変わっていた。2012/10/04
ムーちゃん
0
子どもの頃に読んだシートン動物記。「オオカミ王ロボ」のタイトルくらいしか記憶にない。 ということで、読んでみたのだけれど、野生動物なので厳しい中生き抜かなければならず、有刺鉄線を利用して敵から逃げるシーンなどは残酷だった。 最後に載っていた、シートンの「モリーへの手紙」は良かった。2021/11/26
みやや
0
★★★★★2021/11/04