出版社内容情報
日本が直面している政策問題を評価する方法を学ぶためのミクロ経済学のテキスト。加減乗除以外の数学を用いず、需要・供給分析の応用により学ぶ入門書。
内容説明
日本が直面している現実の経済政策問題を評価する方法を学ぶためのミクロ経済学の入門テキスト。基礎理論と、「市場の失敗」「政府の失敗」の分析をとおして基本的な考え方を学ぶ。
目次
市場と政府の役割分担
市場
供給
余剰と参入規制
市場介入
弾力性・限界収入
規模の経済:独占
外部経済と不経済
減産補助金と環境権
情報の非対称性
公共財
権利の売買
著者等紹介
八田達夫[ハッタタツオ]
1943年東京都に生まれる。1966年国際基督教大学(ICU)教養学部卒業。1973年ジョンズ・ホプキンス大学経済学部博士(Ph.D.)。オハイオ州立大学経済学部助教授(1972‐74年)、埼玉大学教養学部助教授(1974‐77年)、ジョンズ・ホプキンス大学経済学部助教授・准教授・教授(1977‐85年)、大阪大学社会経済研究所教授・所長(1986‐99年)、東京大学空間情報科学研究センター教授(1999‐2004年)、国際基督教大学教養学部教授(2004‐07年)を経て、2007年より政策研究大学院大学(GRIPS)学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
54
アダム・スミスのパラドックスの説明が秀逸!!!″「水ほど有用なものはないのに我々が水に支払う金額はごくわずかである。ダイヤモンドの利用価値はあまりないのに実に高価である。これはなぜか」"(P117)言葉で説明されてもある程度は分かるが、作図で説明してくれているところが嬉しい。視覚的な説明が充実していると思う。2013/03/08
void
2
【★★★★★】独習書として銘打たれている通り、非常に平易かつ丁寧。練習問題も確認レベルがほとんどで、それプラス本文でやや記述が足りなかった/混乱しやすい部分の補完となっており役に立つ。『Ⅰ』では、経済学の基礎に加え財市場における余剰分析がメイン。効率的な完全市場をおさえたあと、市場の失敗と政府の失敗がいかに生じそれに対処するかを現代日本の経済政策を多く取り入れながら分析提案する。官僚志望の方には特に有用かと。しかし『Ⅱ』と合わせても網羅性(補完財、ゲーム理論、不完全競争、不確実性などカット)は低い。2012/04/26
葉
1
和訳マンキューっぽい書き方だなと感じた。八田先生の本はグラフや図が多い。数式は少ないイメージがある。便益棒グラフでは、サッカーの有名選手から消費者余剰について語られているりエネルギー問題や社会保険などについても述べられている。弾力性の説明はわかりやすいのではないかと思った。学部レベルなので、マスターしておきたい。2014/09/22
KAZOO
1
2巻ものの第1巻目ですが、非常に読みでがある教科書です。図解と問題集で本当に自習書タイプの本であると感じます。また現実の政策に即した説明がなされている点にも特徴があります。とりあえず読み通しましたが、学生でないとあまりニーズはないので時間がかかります。2巻目は効率化と格差是正なのでさらに政策的な意味合いが濃いと感じます。2013/03/13
きみどり
1
ようやく一通り読めました。が、理解の不十分な点がまだまだ散見されるので、何度も読み返すつもりです。2012/08/29
-
- 和書
- 流れのほとり 福音館文庫