内容説明
日本独自の経営体はいかにして成立したのか!?総合商社の本質に迫る最新の論考。
目次
序章 なぜ総合商社研究か
第1章 総合商社の概念、定義、類型―研究の出発点
第2章 戦前の「総合商社」形成と成立の条件
第3章 戦後の総合商社体制の成立とその条件
第4章 総合商社は日本独自の業態なのか―海外の類似業態との比較
第5章 総合商社体制確立後の展開
第6章 構造変化のとらえ方と総合商社の現在
終章 総合商社はどこへ行くのか
著者等紹介
田中隆之[タナカタカユキ]
1957年長野県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行産業調査部、同調査部ニューヨーク市駐在、長銀総合研究所主任研究員、長銀証券投資戦略室長チーフエコノミスト、専修大学専任講師などを経て、専修大学経済学部教授。博士(経済学)。専攻:日本経済論、財政金融政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bill
2
商社の歴史、外国における商社の歴史まで言及しよく整理出来ている。現在、将来の総合商社の価値についての分析も共感出来るが、グローバル目線での分析が物足りない。2016/03/07
蛮族
1
財閥解体後三菱商事と三井物産が合同するにあたり前者が5年ほど早かった理由として、三菱は財閥系メーカーの輸出入のために設立されたのに対し、三井は先に商社があり、その後に三井系メーカーが発足したという話とか、イギリスで総合商社が衰退した理由として資本市場とくに機関投資家が総合商社のようなコングロマリットは短期的な投資に向かない(事業が多岐に渡りモニタリングがむずいから)話とかがおもろかった2024/09/01
Da1
1
日本貿易会総合商社原論特別研究会事業と何やらカタそうな研究だが、総合商社の歴史を簡明に解説している入門書。ルーツを探るだけあって戦前の商社論に紙幅が割かれている。「なぜ総合商社は日本にしか存在しないのか」との問いに答えるのは容易ではない。しかし鎖国下の居留地貿易が外国商館に商権を握られた主因とし、それを奪還することが国策的に黎明期の商社に課せられたとの説は何ともロマンがある。2013/02/06
米川青馬
1
読了。総合商社とは何か、を多角的に研究している一冊。類書はおそらくほぼない。その歴史から始まって、なぜ日本(と多少は韓国)でだけ総合商社というビジネスが成功しているか、現代の総合商社のビジネスモデルとその強み弱み、そしてこれからのチャンスとリスクについて書かれている。これだけを鵜呑みにするのはおそらく良くないと思うが、少なくとも勉強にはなる。けっこう貴重な本だと思う。2012/08/19
みゆパパ
1
総合商社の歴史や他国商社との比較についてはあまり知らなかったので勉強になった。ただ、将来像含め、商社像そのものについては、「机の上での論文」以上ではなかった。商社の実態はもっと泥臭く、もっと人間味に溢れており、その人間っぽさが現在の発展の源になっていると思う(1商社マンとしての感想)。2012/06/07
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