出版社内容情報
日本の保険思想は、日本の伝統思想と外来思想との融合によって変容し、定着したものであることを、未刊の第一次史料などに基づいて実証的に明らかにした異色の研究書。
内容説明
本書は、昭和54年から63年にかけて発表した論考とこのたびあらたに書き下ろしたもので成り立っており、明治初期に輸入された西洋の保険思想が、国内思想といかに相剋し、いかにこれと融合するにいたったか、また一方でその過程において西洋思想は、いかに変質をとげたか、さらにこれに次いで国内で発生した保険思想の相剋について検討した。
目次
第1編 共済保険思想の源流(保険の東洋的源流;相互救済と備荒儲蓄―日本的保険思想の祖型)
第2編 日本的保険思想の生成(講と相互扶助の発展―共同体と相互扶助;経世家の保険思想―私益と公益の相剋)
第3編 近代的保険思想の展開―企業としての保険思想の生成(西洋保険思想の移植;西洋保険思想の変質;保険思想の相剋;総括―近代移行期の日本保険思想)
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- 和書
- 法音寺物語 〈上〉