産業・貿易振興と金融政策―日本銀行優遇手形制度の研究

産業・貿易振興と金融政策―日本銀行優遇手形制度の研究

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  • サイズ A5判/ページ数 460p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784492670163
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C3033

出版社内容情報

産業の育成や貿易振興に大きな役割を果たしてきた日銀優遇手形制度に関する初めての研究書。日本金融史、日本銀行史の欠落部分を埋めるとともに、商業手形を考え直す意味をもつ。

内容説明

日本経済の再建・復興・高度成長に大きな役割を果たした日銀優遇手形制度は、一般にはあまり知られていない。しかし、現在ほとんど廃止されているとはいえ、なお準商業手形として金融政策の一環に組み入れらており、とくに発展途上国の、経済成長を前提とした拡大操作の方策としては有効性を持つている。本書は、金融史のなかに本制度を位置づけ、間接的には商業手形を改めて考え直す意味を持っており、「日本銀行百年史」を埋める書である。

目次

優遇手形制度の意義と問題点(優遇手形制度の概念;優遇手形制度の問題点;外国為替資金の問題)
国内短期金融推進を目的とする優遇手形制度(第2次大戦後における優遇手形制度創設とその効果;問題の多かつた工業手形制度;具体性を欠いたスタンプ手形制度;東北農家の営農資金窮迫化を契機とする農業手形制度;漁家経済の出漁資金を対象とする漁業手形制度;戦後における輸出振興重視策と輸出前貸手形制度;輸入決済手形制度とドル金融シフト問題;円の自由交換性回復と円建貿易手形制度)
外国為替資金の需要と優遇手形制度(明治前期における為替資金の問題;明治22年設立の外国為替手形再割引制度とその廃止事情;大正期における為替資金需給動向と日本銀行の為替資金供給;昭和前期における為替資金需給動向と日本銀行の為替資金供給;昭和後期における為替資金供給の新展開とその終結)