新時代の中小企業金融―貸出手法の再構築に向けて

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  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492654002
  • NDC分類 338.63
  • Cコード C3033

出版社内容情報

「失われた10年」の後遺症も癒えつつある中小企業金融は次の段階に進化しつつある。新たな貸出手法を採り入れつつ、どのように発展すべきか。独自の調査に基づく分析。

内容説明

「失われた10年」を経て、日本経済は息の長い景気回復を続けており、中小企業金融にも明るい兆しがみえはじめている。しかし、大手金融機関を中心に新しいタイプの貸出手法が広がりつつあるなか、従来の延長線上で伝統的な貸出手法にこだわっているだけでは、中小企業金融を生業としてきた金融機関が生き残っていくことは難しいであろう。そこで本書では、中小企業向け貸出の「型」(タイプ)に着目した。リレーションシップ貸出と呼ばれる伝統的な銀行貸出、そしてトランザクション型貸出と呼ばれる新しい貸出手法について、欧米での先行事例・研究や中小企業金融に関する統計、さらには内外の実務家へのインタビューなど、さまざまな角度から、「転型期」を迎えている日本の中小企業金融の現状と課題を論じている。

目次

第1章 「転型期」を迎える中小企業金融(中小企業金融の新しい動き;「転型期」を迎える中小企業金融)
第2章 中小企業金融にはどのような特徴があるか(中小企業金融の特徴;中小企業向け貸出のビジネスモデル)
第3章 リレーションシップ貸出の再構築(不良債権問題の教訓;取引銀行数が多い日本の中小企業;貸出金利水準は適切なのか;担保・保証の積極的役割;リレーションシップ貸出の本当の課題は何か)
第4章 中小企業向け貸出の新手法(新しい中小企業向け貸出手法の意義;中堅企業を中心に拡大するシンジケート・ローン;小規模企業を中心に増大するクレジット・スコアリング貸出;普及が期待される動産担保貸出;新しい中小企業向け貸出手法の普及に向けた課題)
第5章 中小企業金融の活性化に向けて(中小企業金融における政策の役割―信用保証制度の功罪;結論―中小企業金融の活性化に向けて)

著者等紹介

小野有人[オノアリト]
みずほ総合研究所政策調査部上席主任研究員。1968年生まれ。1991年東京大学経済学部卒業、富士総合研究所(当時)経済調査部。1995年同特別研究グループ金融・財政クラスター。1997年ブラウン大学経済学博士課程(2001年Ph.D.取得)。2000年富士総合研究所(当時)調査研究部。2002年みずほ総合研究所政策調査部(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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komonojin

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クレジットスコアリングへの賞賛は、新銀行東京で何が起こったかを見れば間違いであったことが分かる。また、政府系の組織は保証や融資ではなく、地域金融機関にも不利にならないような審査情報を提供する、いわゆる調査機関たれとの記述があるが、これには違和感を覚えた。審査力こそ地域金融機関の強みたるべきであり、それを外注してしまうとは新時代とは名ばかりだ。2010/11/28

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