なぜ日本企業は真のグローバル化ができないのか―日本版GOM構築の教科書

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なぜ日本企業は真のグローバル化ができないのか―日本版GOM構築の教科書

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492557679
  • NDC分類 335.5
  • Cコード C3034

出版社内容情報

日本企業が真の「経営のグローバル化」を進め、勝ち残るための「8つの処方箋」を示す。特にドイツ企業の事例が示唆に富む。

強い日本型グローバル本社のつくり方

「事業のグローバル化」から「経営のグローバル化」へ
“日本企業ならではの”経営効率化の仕組みをつくる

シーメンス、BASF、LIXIL、日本板硝子、
日本たばこ産業(JT)、京セラ、日立製作所
日独企業の挑戦に学ぶ、GOM構築パターンと「8カ条」

【日本版GOM構築の8カ条】
第1条 事業・地域軸の壁を崩す
第2条 情報をグループ内で「公共財化」する
第3条 機能軸による統制力を強化する
第4条 「守るべきもの」を担保する仕組みを構築する
第5条 GOMを構築し、動かす人材層の厚みを確保する
第6条 グローバルに伝えられる「価値観、行動指針」を“再構築”する
第7条 事業×地域×機能の最適解を議論するマネジメントチームを構築する
第8条 長期にわたるGOM構築シナリオを保持する

日本企業は、グローバルに展開された、各活動のどこを変革し、どこを変えないかを見極める必要がある。
提供する製品・サービス、市場環境によってその処方箋は異なると思われる。
その答えは、おそらく欧米のモデルの模倣ではなく、日本企業独自の事業軸・地域軸を統括するグローバル本社機能を構築することではないか。

本書では、日本企業のマネジメントの問題点(第1章)、海外グローバル企業の事例研究(第2章)、日本企業の取り組み(第3章)、日本型グローバル本社の構築の方向性(第4章)という形で、日本企業ならではの取り組むべきことの処方箋を示している。

第1章 日本企業のグローバル化の何が問題なのか
 「グローバルマネジメント1.0」段階のバージョンアップに残された最後の5年間
 グローバルマネジメント1.0の限界
 日本企業はグローバル化しても経営効率(ROA)は上がらない
 日本企業は、海外企業と比べROAでは大きく劣る
 「コーポレートガバナンス・コード」「スチュワードシップ・コード」が求めるインパクト
 グローバル人材マネジメントを難しくする“日本的な”Mission/Vision/Value(MVV)
 意思決定機関の構成人材についての海外グローバル企業との違い
 グローバル本社の基盤としてのグローバルITシステムのデッドロック
 脱グローバルマネジメント1.0へ向けた乗り越えるべき壁

第2章 海外グローバル企業の経営効率化の仕組み(Global Operating Model:GOM)
 グローバル本社はプラットフォーム(GOM)を提供する主体である
 グローバルオペレーティング・モデル:GOMのケース
 「シーメンス」のグローバルオペレーティング・モデル:GOM
 「BASF」のグローバルオペレーティング・モデル:GOM
 GOM構築の要点
 日本企業はドイツ企業から何を学ぶべきか

第3章 日本企業によるGOM構築はなぜ難しいのか
 日本人、日本企業にとってGOMが腹落ちしない理由
 GOM構築における問題・課題、トレードオフ問題
 日本企業のGOM構築の試み

内容説明

強い日本型グローバル本社のつくり方。「事業のグローバル化」から「経営のグローバル化」へ“日本企業ならではの”経営効率化の仕組みをつくる。

目次

第1章 日本企業のグローバル化の何が問題なのか(「グローバルマネジメント1.0」段階のバージョンアップに残された最後の5年間;グローバルマネジメント1.0の限界 ほか)
第2章 海外グローバル企業の経営効率化の仕組み(Global Operating Model:GOM)(グローバル本社はプラットフォーム(GOM)を提供する主体である
グローバルオペレーティング・モデル:GOMのケース ほか)
第3章 日本企業によるGOM構築はなぜ難しいのか(日本人、日本企業にとってGOMが腹落ちしない理由;GOM構築における問題・課題、トレードオフ問題 ほか)
第4章 強い日本型グローバル本社のつくり方:GOM構築の8カ条(日本版GOM構築の8カ条;日本企業のGOM構築、四つ目のパターン―日立製作所の挑戦 ほか)

著者等紹介

田口芳昭[タグチヨシアキ]
株式会社野村総合研究所業務革新コンサルティング部部長。1992年東京工業大学大学院理工学研究科修了、野村総合研究所入社。2001年サンダーバード国際経営大学院MBA in International Management修了。経営のグローバル化に向けた機能軸強化のためのチェンジマネジメント、クロスボーダーアライアンス・M&A後のPMI支援、企業統合のための業務・IT統合、PMO支援などを、自動車、化学・製薬、食品、商社、金融業界向けに行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わたなべたけし

10
益々強まるグローバル化の流れの中で、日本人駐在員に頼った日本企業の成長は限定的。真のグローバル企業になるためにすべき「GOM構築」の必要性を説いた内容。 国・文化・(M&Aの場合)会社も異なる海外事業、これまでの事業軸だけの管理から、機能軸の管理を強めることで、より強い組織足りえるというのが趣旨。基本はここにあるが、実現するために経るプロセスとなる組織については、企業の現状や考えによって、色々あって良いとしており、改めて正解はないのだと感じる。2016/05/07

HALI_HALI

4
真のグロバール企業へと脱皮するために日系企業が克服すべき課題点を検証した本書。対象は中規模のメーカー企業だろうか。世界のグローバル企業とは、徹底的な標準化と原理原則に基づくビジネスを展開している。多様性を尊重するのも、現地社員を登用するのもコスト効率が最も良いから。他方、日本企業では未だに日本人駐在員を海外支社のトップに据えている。この状況を、4つのフェーズで改善、収益を上げる会社に変化させることを提案。組織/ガバナンス、業務/IT、人材/ビジョンの3つの軸を意識して取り組む必要がある。急務。2017/12/05

うちひと

3
日本企業におけるグローバル本社機構(GOM: Global Operating Model)設立の重要性を、ケーススタディに基づく理論構築を交えながら、推奨する本。日本でGOM構築が進まない要因として、グローバルとの“品質”の考え方の違い、と、沈みゆく日本を優先すべきでないグローバル全体最適の目線、をあげたうえで、GOM構築に必要な8箇条や理想とするステップ(変革大工程)を説く。細かい箇所(IT基盤の説明など)で疑問符がつく説明もあるが、多くのケーススタディに触れることが出来る書。2021/01/03

ロドニー

2
日本企業がグローバルで目指すべき姿とプロセスを他社事例を交えながら説明。暗黙知が通用しない世界でバリューを再定義することが駐在員依存度を低下させる第一歩。①体制(組織・ガバナンス)、②インフラ(業務・IT)、③エンジン(人材・ビジョン)を上手く導入、機能させること。シーメンスではCEO三代に亘り「コスト改革」「権限委譲」「ミッション浸透」にコミットメント。コスト削減、人材マネジメント→業務プロセス標準化、ITインフラ統合→ガバナンス体制構築→権限委譲の順、と言うが、その有効性について詳細が知りたかった。2021/09/20

aki

1
本社・事業部の組織の在り方,管理業務の統一の仕方,基幹系システムの入れ替え方についていろいろな会社のモデルを検証し,どのような方式が日本的な会社に合いやすか論ずる本です。 ”グローバル人材”の功罪の説明は面白かった。容易に想像つきます。2022/03/09

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