秩序崩壊―21世紀という困難な時代

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秩序崩壊―21世紀という困難な時代

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  • サイズ 46判/ページ数 560p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492444863
  • NDC分類 302
  • Cコード C3033

出版社内容情報

トランプのエネルギー支配外交を予言!
西洋近代は「文明の死」に向かうのか。
「エネルギー、グローバル金融、民主主義」3つの歴史を軸に、長期的な地政学的物語でそのゆくえを鮮やかに描く。
『フィナンシャル・タイムズ』ブックオブザイヤー。

誤解を恐れずに、トンプソンの歴史的分析をさらに約言するならば、2016年のブレグジットやトランプの大統領選勝利、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の原因は、1960年代から70年代にかけて、エネルギーを巡って生じた世界の政治経済構造の亀裂に求めることができるということである。――中野剛志「日本版解説」より

【本書のポイント】
◎大混乱の起源は「1956年のスエズ危機」
・スエズ危機とは:エジプトのナセル大統領がスエズ運河を国有化し、イスラエル船舶の通行を禁止。英仏イスラエルの3か国はエジプトに軍事行動を開始したが、アメリカがイギリスに圧力をかけ停止。英国の国力低下が白日の下に
・この件で、西欧諸国は「ソ連産」原油に頼ることに。NATOの結束に亀裂が生じる
・2022年のウクライナ戦争で、ロシア産のガス・原油に依存するドイツなど欧州諸国が、対露制裁を求めるアメリカとの間でディレンマに→1956年のスエズ危機と同じ構造が続いている
◎グリーンエネルギー重視が招く中国依存、雇用喪失、貧困と分断
・化石燃料にとって代わるどころか、むしろ、その投入に頼る結果に
・電気自動車などの生産は、先進国ではなく、化石燃料に依存するアジアで行われる
・ゆえに、化石燃料が生み出してきた地政経済学的力学は、当面残存
・レアアースという希少資源を産出する中国への依存度を高め、新たな地政学的問題を生む
・グリーンエネルギーへの投資は、一部の企業や投資家たちを儲けさせる一方で、国内の雇用をあまり創出しない→エネルギーのコスト高を招いて労働者階級を苦しめ、社会を分断

【本書の内容】
21世紀は、地政学(エネルギー)、経済(グローバル金融)、政治(民主主義)、それぞれの面で強烈な衝撃が世界を襲った。その結果、各国の中央銀行は25兆ドルを超える新たなマネーを創出し、地政学的競争の新時代が到来し、中東は不安定化し、欧州連合(EU)は加盟国間の軋轢が激化し、アメリカでは古くからの政治的断層が露呈した。
本書は、この現在の政治的瞬間を緻密に描いた歴史書である。地政学の歴史、世界経済の歴史、西側民主主義諸国の歴史という3つの歴史を織り交ぜて語り、パンデミック直前の数年間が政治的に無秩序な状態にあったなかで、それぞれの混乱が一つの大きな物語を紡ぎだしてきた様子を説明している。また、その混乱の多くが、化石燃料エネルギーによって引き起こされた問題に端を発していることを示し、グリーン・トランジション(環境に配慮した持続可能な社会への移行)が進むにつれ、エネルギーが必然的に生み出した長期的な課題がなかなか解決できない事情を明らかにしている。

内容説明

エネルギー、グローバル金融、民主主義。3つの歴史を軸に、長期的な地政学的物語でそのゆくえを鮮やかに描く。『フィナンシャル・タイムズ』ブックオブザイヤー。

目次

第1部 地政学(石油の時代が始まる;アメリカに石油供給の保証は望めない;生まれ変わるユーラシア)
第2部 経済(ドルはわれわれの通貨だが、それはあなた方の問題だ;メイド・イン・チャイナにはドルが必要;ここはもうカンザスじゃない)
第3部 民主主義政治(民主主義の時代;民主主義的租税国家の盛衰;改革の行方;変われば変わるほど)

著者等紹介

トンプソン,ヘレン[トンプソン,ヘレン] [Thompson,Helen]
ケンブリッジ大学政治・国際関係学部政治経済学教授。『ニュー・ステーツマン』誌で政治関連の論考やコラムを執筆し、『アンハード』内のポッドキャスト番組「このご時世(These Times)」では、政治ライターのトム・マクテイグと2人で最新の時事問題について定期的に語り合っている

寺下滝郎[テラシタタキロウ]
翻訳家。1965年広島県呉市生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業。東洋英和女学院大学大学院社会科学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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たああ

0
エネルギー的に言うとロシアがかなり強いということと、アメリカはシェール革命によって、エネルギー自給率が向上した。地理的にもいろいろと難しさがあるが、読んでいくと、アメリカというドルをめぐる混乱が世界に波及していっている。まぁこれ読んでもよくわからんけど、イラク戦争あたりから、中東がアメリカ〜独立して、中国と連携して、覇権は中国とロシアが握るんだろーね。ドイツやフランスはEUの弊害でうまくいかない。で、ドイツの憲法がEU法よりも上だから、EUってなんなの?みたいになってる。お金は石油価格に影響を受ける。2025/04/19

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