出版社内容情報
ミクロ開発経済学の新しい潮流をふまえて、環境や貧困問題など現在注目される16項目の最先端研究動向を、新進気鋭の経済学者が解説するテキストの待望の翻訳。
内容説明
開発経済学では、市場メカニズムが十分に機能しない現状を直視し、ミクロ経済学的な分析に重点が移っている。本書は、複雑な実世界とある程度共鳴するような開発途上国の問題を取り上げ、開発経済学の伝統と最近の経済理論の進歩に即しながら、その主な最先端の理論的論争点を説明するとともに、モデルを使ってより精密な分析方法を例証している。開発経済学を専門分野にし、その最先端の潮流に関心のある学生のためのテキスト。
目次
家計の経済学
人口
分断された市場―労働
人口移動
農村土地市場
分断された信用市場
リスクと保険
市場取引の連結と農村開発
人的資本と所得分配
貧困緩和―効率性と公正性を巡る論点
技術進歩と学習
環境と開発
貿易と開発
二重経済
セクター間の相互補完性と調整の失敗
制度の経済学と経済発展における政府
著者等紹介
バーダン,プラナブ[バーダン,プラナブ][Bardhan,Pranab]
1966年ケンブリッジ大学でPh.D取得。1977年より、カリフォルニア大学バークレー校経済学部、経済学研究科で教鞭を執り、現在、同大学国際研究所教授。Journal of Development Economicsの編集責任者、American Economic Reviewの編集委員などを務め、現代の開発経済学を代表する経済学者の一人である。南アジアを中心とした地域における国際貿易、農村制度、貧困と所得分配、開発政策の政治経済学など、幅広いテーマについての論文が多数発表されている
ウドリー,クリストファー[ウドリー,クリストファー][Udry,Christopher]
1991年イエール大学でPh.D取得。ノース・ウエスタン大学を経て、現在、イエール大学経済成長センター教授。経済学部、経済学研究科で開発経済学、アフリカの経済発展などの授業を担当している。主として、サブサハラ・アフリカを対象に、発展途上地域における家計のリスク対応、農業発展とジェンダー、新技術の習得と社会組織などのカレント・トピックスについて、最先端の経済学とフィールド調査の手法を用いて精力的に取り組んでいる新進気鋭の経済学者である
福井清一[フクイセイイチ]
1952年神戸市生まれ。1976年京都大学農学部卒業。1978年京都大学大学院農学研究科修士修了。京都大学農学博士。筑波大学助手、東京大学助手、岡山大学助教授、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、九州大学助教授、大阪学院大学教授を経て、現在、神戸大学大学院国際協力研究科教授
不破信彦[フワノブヒコ]
1961年京都市生まれ。1985年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1995年カリフォルニア大学バークレー校大学院修了。農業資源経済学Ph.D。東京銀行、(社)海外コンサルティング企業協会事務局、東西センター(ハワイ)、世界銀行勤務を経て、現在、千葉大学園芸学部講師
松下敬一郎[マツシタケイイチロウ]
1953年松山市生まれ。1976年京都大学農学部卒業。1978年京都大学大学院農学研究科修士修了。同大学院後期博士課程中退、ミシガン大学経済学Ph.D。京都大学東南アジア研究センター助手、厚生省人口問題研究所技官、スリランカ国計画実施省統計局JICA派遣専門家、龍谷大学社会学部助教授・教授を経て、現在、関西大学経済学部教授
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- 和書
- 生きることと自己肯定感